お知らせ
第1回一橋知的財産法研究会
「障害者の情報アクセシビリティと知的財産法—著作権法を中心に―」
第1回一橋知的財産法研究会「障害者の情報アクセシビリティと知的財産法—著作権法を中心に―」を2015年3月21日(土・祝)に開催します。
障害者が教育を受け、健康で文化的な生活を営むためには、情報へのアクセシビリティが確保される必要があります。そのために、たとえば、視覚情報は音声化され、音声情報は視覚化されます。録音図書やテレビ番組への字幕付与がその例です。
今では、書籍の朗読を録音したり、デジタル録画したテレビ番組に字幕を付したりすることは、技術的にはそれほど難しくありません。ところが、現在の著作権法の下で、それらを合法的にできる場合は限られています。その結果、障害者はまだまだ、好きな作品を十分に楽しめていません。一方で、録音図書や字幕付き番組は誰でも鑑賞できますから、無断で無制限に作られ、配信されれば、権利者にとっては海賊版とあまり変わりません。どうすれば、障害者の情報アクセシビリティと権利者の保護を両立できるでしょうか?
今回は、障害者支援の研究者と実務者、障害当事者、知的財産法の研究者が国立キャンパスで一堂に会します。公開研究会として、この問題に関心があり、会の円滑な進行にご協力いただける、全ての方を歓迎します。障害の有無にかかわらず、どうぞお気軽にご参加・ご発言ください。お待ちしています。
法学研究科教授 長塚 真琴
※手話通訳があります。パソコン文字通訳は、質疑応答には付く予定で、報告にも付くかもしれません。図表等が投影される場合は、報告者から説明があります。
日時 | 2015年3月21日(土・祝) 13:00〜17:00(途中入退室自由) |
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会場 | 〒186-8601 東京都国立市中2−1 一橋大学国立キャンパス・西キャンパス本館3階36番教室 (スロープ、エレベーター、車椅子対応化粧室あり) |
参加費等 | 無料。 参加のお申込みはブログ内のフォームにて承ります。 また、電子メール(hitiplaw[at]gmail.com)やファクシミリ(042-580-8630)でのお申込みもお受けしておりますので、お名前、ご参加人数、ご連絡のつくメールアドレスもしくはファクシミリ番号、よろしければご所属やその他ご連絡事項を記載の上お送りください。 こちらの電子メールアドレスとファクシミリ番号は、お問合せにもご利用ください。 ※お申込みの際にご提供いただいた情報は、第1回研究会「障害者の情報アクセシビリティと知的財産法」への参加確認の目的で使用されます。また、今後一橋知的財産法研究会の案内をご希望の方につきましては、案内を差し上げる際に、今回ご提供いただいた情報を使用することがございます。 |
プログラム(一部分のみのご参加も歓迎します)
13:00~13:25 | 「はじめに―企画趣旨説明、知的財産法の中の著作権法、現行著作権法と障害者の情報アクセシビリティ」 長塚真琴(一橋大学大学院法学研究科・教授) |
13:25~13:40 | 「テレビ番組字幕付与の現状」 水上慧美(株式会社データトラフィック・事業部字幕担当) |
13:40~13:55 | 「視覚障害と情報アクセシビリティ」 馬場祐果(当事者・会社員) |
13:55~14:15 (以上、第一部) |
「聴覚障害と情報アクセシビリティ―字幕付与運動を中心に」 吉川友美(当事者・会社員) |
14:15~14:30 | 休憩 |
14:30~15:00 | 「情報アクセシビリティ確保に向けた著作権法上の課題」 佐藤豊(山形大学エンロールメントマネジメント部・准教授、一橋大学大学院法学研究科・博士後期課程) |
15:00~15:30 | 「障害者の権利に関する条約、障害者差別解消法、情報アクセシビリティ」 白澤麻弓(筑波技術大学障害者高等教育研究支援センター・准教授) |
15:30~16:00 (以上、第二部) |
「ITを用いた情報アクセシビリティ確保の技術的可能性」 伊藤史人(島根大学総合理工学研究科・助教) |
16:00~16:15 | 休憩 |
16:15~17:00 | 討論と質疑応答 (質問票の提出をお願いします。代筆もいたします) |
※報告の標題は、2月13日現在予定されているものです。