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2013年9月29日
「ベトナム国立交響楽団 一橋大学兼松講堂公演」

 本年9月29日(日)、一橋大学兼松講堂において「ベトナム国立交響楽団(VNSO)」公演を行います。日越友好関係樹立40周年を記念したVNSO初の日本全国ツアーの一つとして、本学兼松講堂での公演が実現しました。「平和と和解の研究センター」(一橋大学大学院社会学研究科)のもとに「VNSO兼松講堂公演学生実行委員会」を設立し、学生が中心になって企画したものです。

 戦渦を超えてベトナム独自の響きを追求するVNSOは、日本人指揮者本名徹次氏が指揮するアジアで最も優れたオーケストラの一つです。海外公演も重ね、2011年には初の米国公演を行い大変な反響をよびました。経済や外交だけでなく、文化を通じての総合的な関係を築き上げる大切さを学びながら、平和と和解の文化交流使でもあるVNSOの響きを、東西文化の融合の象徴である兼松講堂で皆様とともに響かせることは、学生実行委員会の大きな喜びです。

 本公演での曲目も本学公演に相応しいようにと、本名氏がベトナムや日本の作曲家による曲を中心に選択したものです。ベトナムの優れた女優による、ベトナム語での「蜘蛛の糸」の朗読も聞き所でしょう。西欧から遠く離れた地のオーケストラが展開する独自の音楽の世界に、価値の普遍性や特殊性、新時代の融和の可能性を感じることができるでしょう。

 また、本実行委員会は3.11被災地の復興の支持を表明いたします。本公演には都内を中心に避難してこられた方々をお招きしております。

 是非一人でも多くの方においでいただきたく存じます。


●日時 2013年9月29日(日) 14:10開場 15:00開演
●場所 〒186-8601 東京都国立市中2-1 一橋大学 国立西キャンパス 兼松講堂
●料金 自由席:前売り3,000円、 当日3,500円
    学生自由席:前売り2,000円、当日2,300円


演奏プログラム

●ゴ・ホァン・クァン 編 『入寺 Vao Chua』新オーケストラ版 ~日越外交関係樹立 40 周年を記念して~
●芥川 也寸志 バレエ音楽『蜘蛛の糸』  ベトナム語による朗読:レ・カイン (女優)
●ベートーベン 交響曲第5番 ハ短調 作品6
 指揮:本名徹次 氏 (VNSO音楽監督兼首席指揮者)


チケット販売

コンセール・プルミエ(月~金 10:00~18:00)
電話でのお申込み:042-662-6203
メールでのお申込み:vnso.hit@gmail.com
販売窓口
 一橋大学生活協同組合(西ショップ) 042-575-4184  
 洋菓子・喫茶「白十字」南口店 042-572-0416
 国立楽器 国立店 042-573-1111
 くにたち市民芸術小ホール 042-574-1515 


お問い合わせ:vnso.hit@gmail.com
公式サイト:http://vnso-hit.jimdo.com/
後援:一橋大学、国立市



ご挨拶

 本企画は、学生が一年近くをかけてさまざまことを学びながら準備を進めてきた企画です。プレイベントとしての、ベトナムを複眼的に理解する公開レクチャー・シリーズ「ベトナムの風と光と音」(8回)やシンポジウムも終わり、9月29日にいよいよ本公演をむかえつつあります。

 音は境界を越え、人々を、世界をつなぎとめます。乾燥しひび割れた世界に水がしみ込むように、分断された心のひずみを喜びで満たします。ベトナムと日本の外交関係樹立40周年を記念した本ツアーと一橋大学での公演にあたって、東西の文化をつなぐベトナムのオーケストラ、非西欧の作曲家によるクラシック音楽、関東大震災の復興を期して建築された一橋大学兼松講堂、建築家、伊東忠太の東西文化をつなぐ精神、音の本源性、また人々と音の関わりなど多くのことへと、私たちの想像ははばたきます。VNSOはさまざまな音楽活動をもって、3.11の被災地の方々を支援してきました。本実行委員会の学生も被災地支援を続けています。

 大学や企業、そして社会は積極的に「文化」にかかわり、平和や和解にむけて新たな価値を創造していくことが求められています。私たち一人一人がVNSOの音からメッセージをうけ、私たちの思想を未来へとつなぐきっかけとなれば幸いです。


 どうぞ皆様の暖かいご支援を心からお願い申し上げます。


「平和と和解の研究センター」共同代表 足羽與志子




ベトナム国立交響楽団 Vietnam National Symphony Orchestra (VNSO)

 1959年創立。1984年以降は文化情報省(現在の文化・スポーツ・観光省)の援助を受けて活動を継続している。 VNSOは近年目覚ましい飛躍を遂げ、世界中から客演指揮者と独奏者を頻繁に招いて演奏を行うなど、オーケストラの水準を高めており、ベトナム音楽文化全体のシンボル的存在となっている。

 VNSOは2001年に客演指揮した本名徹次氏を2009年に音楽監督兼首席指揮者に指名した。年間60回のコンサートを古典派、ロマン派、現代作品のレパートリーで演奏している。

 ベトナムの音楽大使としてVNSOは以下のような海外公演を行った。

  ●2000年9月 北京、上海、広州 、広西.の中国4都市
  ●2003年 日本及びアセアン諸国(外交関係樹立30周年)
  ●2004年 大阪、東京
  ●2008年 東京のラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン
  ●2011年 アメリカツアー(ニューヨーク、ボストン)

 また、2010年ハノイ建都千年のマーラー:交響曲第8番『千人の交響曲』ベトナム初演を成功させた。

 VNSOの年間スポンサーには、TOYOTA、HITACHI、Ajinomoto、NTT、ヤマハ発動機、Panasonic、ホテルニッコーハノイ、G.A.コンサルタンツなどが名を連ねている。




音楽監督兼首席指揮者 本名徹次氏

 山田一雄、井上道義の両氏に師事。1985年東京国際音楽コンクール最高位、1990年トスカニーニ国際指揮者コンクール第2位、1992年ブダペスト国際指揮者コンクール第1位、1994年村松賞、第5回新日鉄音楽賞・フレッシュアーティスト賞。文化庁芸術選奨・文部大臣新人賞。1997年大阪舞台芸術奨励賞受賞。2005年第17回ミュージック・ペンクラブ賞クラシック部門第1位グランプリ受賞。2009年ベトナムの日本大使館より大使賞、2010年ベトナム作曲家協議会賞、2011年外務大臣賞、2012年にはベトナム政府より文化功労賞を受賞した。

 国内の主要オーケストラに加えて、ミラノ・スカラ管弦楽団をはじめ、ザルツブルグ・モーツァルテウム管弦楽団、フィルハーモニア管弦楽団、ハンガリー国立交響楽団など海外の多くのオーケストラを指揮。

 オーストリア・ケルンテンの夏音楽祭、バルトーク音楽祭、モーストリー・モーツァルト東京、アジア音楽祭2007、北京とハノイでの現代音楽祭、フィンランド・オウルンサロ音楽祭、サントリー・サマー・フェスティヴァル、ソウル・ディット音楽祭、軽井沢国際音楽祭、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン、ミラノ・ムジカ現代音楽祭2009など国際的な音楽祭にも数多く招かれている。

 2010年10月にはハノイ建都1000年祭を記念し、マーラーの交響曲第8番『千人の交響曲』を指揮した。

 2009年2月、2001年よりミュージック・アドバァイザー兼指揮者を務めていたベトナム国立交響楽団(VNSO)の音楽監督兼首席指揮者に就任。2011年10月のVNSO初のアメリカ公演を、ニューヨークのカーネギーホールとボストンのシンフォニーホールで行った。2013年6月には同じくVNSOのイタリア公演をフィレンツェとヴェニスにて行った。




一橋大学社会学研究科「平和と和解の研究センター」

 現代の社会科学は、私たちの生きる社会に平和と和解をもたらすために、人々や社会にどのような貢献ができるのか。「平和と和解の研究センター」 は、今日切望されるこの問いへの答えを追求し、思考を深め、そして実践することを目的とし、2007年に一橋大学大学院社会学研究科に設置された。各研究者は、政治学、文化人類学、社会学、歴史学、哲学、言語学、地域研究、グローバル研究など広い学問領域から共通の志向性をもちながら、学際的な研究活動を継続している。

 平和と和解にはまずなによりも、他者を知り、自己を知ること、また共に思考し、実践し、そして再び思考していく、その継続が最も大切なことであり、その過程こそが平和と和解への道そのものといえよう。本センターは、活発な研究と教育の場であると同時に、公開講演や文化活動、ワークショップなどにより、多くの市民の方々に開かれた、幅広い思索と実践の場をつくることを目指している。研究活動のほかに、学生を中心としながら、音楽やその他の文化活動、社会活動においても積極的な社会貢献をおこなっている。

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