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一橋大学関西アカデミア第4回
講演会 「世代間格差~世代間対立から世代間協調へ~」

 関西エリアでシンポジウムや講演を行う「一橋大学関西アカデミア」は、今回で第4回を迎えることとなりました。
 一橋大学は、社会科学の総合大学として学界を先導してきた歴史と実績を有し、今なお発展を続ける本学ならではの知的資源を活用して、諸問題への優れた分析と方策を模索しています。その成果の一端を「関西アカデミア」で今回もご紹介いたします。
 第4回は、2009年11月28日(土)に講演会形式の「関西アカデミア」を開催します。

※第3回「金融危機に関する公開討論会」(2009年3月7日開催)の模様を大学ホームページでご覧になれます。
http://www.hit-u.ac.jp/function/outside/news/2009/0327.html

 世界に類を見ない少子高齢化が進む中で、年金・医療・介護などの社会保障制度の改革は、我が国の喫緊の課題になっています。世代間の負担や給付の問題を抜きにして、年金等の問題を議論することはできなくなっており、世代間で利害が対立する問題が続出しています。
 この講演会では、将来にわたり安心して信頼できる年金制度の構築、雇用機会の世代間分配、格差・貧困問題に対する政策のあり方、デーメニ投票方式導入の試み、という4つの切り口からアプローチすることによって、世代間問題の諸側面を浮き彫りにし、世代間対立を世代間協調に転換するための具体的アイデアをいくつか提案します。
 国内外で世代間問題をリードする一橋大学世代間問題プロジェクトの高山憲之教授、青木玲子教授、小塩隆士教授、東京大学社会科学研究所の玄田有史教授が、最先端の研究に基づいた講義を展開します。
 皆様の積極的なご参加をお待ちしております。

日 時2009年11月28日(土) 13:30開演(13:00開場)
会 場大阪国際会議場 12階 特別会議室
〒530-0005 大阪市北区中之島5-3-51
TEL:06-4803-5555
【交通アクセス】
・京阪電車中之島線「中之島(大阪国際会議場)駅」(2番出口すぐ) 
・JR「大阪駅」駅前大阪市営バスターミナルから、大阪市営バス(53系統 船津橋行)
 または(55系統 鶴町四行)で約15分「堂島大橋」バス停下車すぐ
・シャトルバスが、「リーガロイヤルホテル」(当会議場東隣)とJR「大阪駅」西側(高架下)の間で運行しており、ご利用いただけます。
・中之島ループバスふらら「淀屋橋」バス停(淀屋橋西詰:住友ビル一号館前)から約13分「大阪国際会議場前」バス停下車すぐ  詳しい乗り場、時刻表等は「北港観光バス株式会社」のホームページをご覧ください。
アクセスの詳細は、こちらをご覧ください。
参加申込無料・先着200名
氏名・所属・連絡先を明記の上、2009年11月16日(月)までにEmailまたはFAXでお申込み下さい。
<関西アカデミア担当>
Email:academia1128@ad.hit-u.ac.jp
FAX :042-580-8016

プログラム
13:30~13:40開会挨拶
13:40~14:20講演1「世代間問題としての年金」高山憲之
14:20~14:30質疑応答
14:30~15:10講演2「雇用をめぐる世代間格差」玄田有史
15:10~15:20質疑応答
15:20~15:40休憩
15:40~16:20講演3「貧しい家庭に育った子供の人生」小塩隆士
16:20~16:30質疑応答
16:30~17:10講演4「次世代の代表」青木玲子
17:10~17:20質疑応答
17:20~17:30閉会挨拶

[講演の概要]

■講演1「世代間問題としての年金」(一橋大学経済研究所教授・高山憲之)
年金に対する不安と不信はどうしたら取りのぞくことができるのだろうか。人びとの年金制度へのかかわりは通常、60~70年と長い。先がよく見えない将来においても持続し、安心して信頼することのできる年金制度―そのような年金制度をどう構築したらよいのかについて、この間、内外で精力的に進められてきた研究の主要な成果を紹介しながら、お話しする予定である。

■講演2「雇用をめぐる世代間格差」(東京大学社会科学研究所教授・玄田有史)
景気回復によって改善したかに思えた雇用問題も、2008年秋以降の世界不況のなか、ふたたび混迷している。景気の悪化は若者から雇用を奪い、非正社員、失業者、さらにニートと呼ばれる人々を生み出した。一方、職場では長時間労働やメンタル問題などの解決に向けて、中堅層の働き方の見直しも求められる。さらに高齢社会への対応には、高齢者が生き生きと働ける環境作りも大切になる。これらの各世代の抱える雇用問題に対処するため、どのような各世代の取り組みと連携が必要になるのかを、データと事例から考えてみたい。

■講演3「貧しい家庭に育った子供の人生」(一橋大学経済研究所教授・小塩 隆士)
子供は親を選べない。そして、人生のスタートラインはけっして平等ではない。貧しい家庭に生まれ、恵まれない環境の下で育った子供たちは、学歴や就業形態、所得、幸福、あるいは健康など様々な面で不利になっている。子供時代の貧困は、直接・間接にその後の人生を左右する。この悲しい現実を、統計に基づきできるだけ客観的な形で確認するとともに、貧困の連鎖を断ち切るための政策を考えてみたい。格差・貧困問題に対する見方も、人生のスタートラインが同じかどうかでまったく違ってくる。

■講演4「次世代の代表」(一橋大学経済研究所教授・青木玲子)
子供がいる有権者に対して、自分の投票権の他に子供の数だけ投票権を与える選挙方法をデーメニ(Demeny)投票方式という。この方式では夫婦に子供2人がいる場合、それぞれの親が2票(本人+子供2人×?)投票できる。日本では少子化と寿命の改善にともなう人口構造の変化により、選挙の鍵を握る年齢のメジアン有権者は2005年に51歳になったが、その年齢は将来さらに上昇すると予想される。一方、直近の年齢階層別データによると、日本の子供たちは最も貧しい世帯で育っている。子供に投票権を与えることは考えられないものの、デーメニ投票方式の導入により、子供への所得分配状況を改善することができるのではないかと期待している。厚生労働省、総務省やOECDの統計を使って検討した結果をお話したい。

●講演者プロフィール

■講演1
高山 憲之(たかやま のりゆき)
1946年生まれ。東京大学大学院修了。経済学博士。現在、一橋大学経済研究所世代間問題研究機構教授。「年金の鉄人」としてテレビ朝日・報道ステーション等に出演。「世代間問題」研究プロジェクトの代表を務める。日経・経済図書文化賞受賞(『貯蓄と資産形成』1996年)。著書:『信頼と安心の年金改革』(東洋経済新報社、2004年) 等。
URL:http://www.ier.hit-u.ac.jp/~takayama/

■講演2
玄田 有史(げんだ ゆうじ)
1964年生まれ。経済学博士。現在、東京大学社会科学研究所教授。専門は労働経済学。著書:『仕事のなかの曖昧な不安~揺れる若年の現在』(中央公論新社、2001年、サントリー学芸賞、日経・経済図書文化賞)、『ジョブ・クリエイション』(日本経済新聞社、2004年労働関係図書優秀賞、エコノミスト賞)、『希望学』(東京大学出版会、2009年、全4巻)等。
URL: http://www.genda-radio.com/index.html

■講演3
小塩 隆士(おしお たかし)
1960年生まれ。大阪大学博士(国際公共政策)。経済企画庁(現内閣府)などを経て、2009年4月より一橋大学経済研究所教授。社会保障や教育、所得分配など公共経済学に関するテーマを研究。著書:『公平性と政策対応』(勁草書房、2007年、編)等。
URL:http://www.ier.hit-u.ac.jp/Japanese/faculty/oshio.html

■講演4
青木 玲子(あおき れいこ)
1956年生まれ。1987年スタンフォード大学大学院経済学研究科博士課程修了、PhD取得。オハイオ州立大学、ニューヨーク州立大学、オークランド大学を経て2006年より一橋大学経済研究所教授。専門は産業組織論、応用ミクロ経済学、法と経済学。知的財産と発明家の投資行動や厚生施設の家庭の育児行動への影響など、法律などの諸制度の人や企業行動への影響をゲーム理論などを使って分析・評価し、社会的に望ましい制度を模索する。現在、一橋大学経済研究所世代間問題研究機構長、総合科学技術会議議員。
URL:http://www.ier.hit-u.ac.jp/Japanese/faculty/aoki.html

主 催一橋大学
企 画一橋大学世代間問題プロジェクト
協 賛大阪ガス株式会社 オムロン株式会社 関西電力株式会社 小林製薬株式会社 塩野義製薬株式会社 住友生命保険相互会社 住友電 気工業株式会社 パナソニック株式会社 株式会社村田製作所 (順不同)
お問合せ先国立大学法人一橋大学学長室企画広報担当
〒186-8601 東京都国立市中2-1
電話 042-580-8033

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