精神障害
精神障害とは
何らかの精神疾患に罹患しており(主な精神疾患は以下の通り)、疾患や社会的障壁により継続的に日常生活または、社会生活に相当な制限を受ける状態があることを指します。
主な疾患
統合失調症
うつ病性障害(うつ病、双極性障害(躁うつ病))
不安障害(パニック障害、社交不安性障害、恐怖症)
強迫性障害
適応障害
睡眠障害
高次脳機能障害
性別違和(性同一性障害など)※障害としての区分には議論があります。
支援やサポートの基本的な考え方
- 教育的観点から外れない範囲で、病状に応じた環境調整を個別に行う。
- 治療に関する専門機関(医療機関など)と連携しながら、支援を行う。
- 守秘義務を守る。(障害学生支援を受けているということ、障害名、要望・支援内容等について、学生が了承しない限りは、他の教員や学生などに公表してはいけない。)
参考
日本学生支援機構「 教職員のための障害学生修学支援ガイド」より一部抜粋
- 生活リズムが崩れやすい
- ストレスを受けるとすぐに気分が落ちて家から出られなくなる。
- 朝起きられなくて1限の講義には遅刻しがちである。
- 治療薬が変更された場合に、安定するまで副作用で睡眠や体調に大きく影響が出てしまう。
- 授業に関すること
- グループワークやディスカッションを求められる授業で過度に緊張して具合が悪くなる。
- 大人数の前で指名されると、答えはわかっているのに、頭が真っ白になってうまく答えられない。
- 周りの人の話し声などの雑音が大きいと授業に集中できない。
- 履修計画がうまくたてられない
- 調子に波があり、予定を詰め込みすぎたり、動けなかったりする時期がある。
- 自分のペースで進学・卒業要件を満たすにはどうしたらいいか分からない。
- 履修相談の機会の案内・提供
困りごとに応じて、学士課程専門教育委員の先生など、履修相談に応じてくれる相談先を紹介したり、相談の場を提供したりする。
- 座席の配慮
症状に応じて、教員の声が聞き取りやすい場所や、出入り口に近い場所を優先席として確保できるよう依頼する。
- 授業中の頓服薬の使用
講義中に具合が悪くなった際に、頓服薬の服用を許可頂けるよう依頼する。
- 通院時の欠席の配慮
障害があることに起因する通院時に、やむを得ず講義を欠席せざるを得なくなった場合に、代替課題の提示や欠席回数の緩和などの配慮をいただけるよう依頼する。(この時、土日の診療が不可能、もしくは、大学近隣のクリニックでの診療が不可能であることが条件となる。)
- 休憩場所の確保
学内で突然具合が悪くった場合など、休憩が必要な際の対応方法や休憩場所をあらかじめ確保し、校医や教員などの関係者と相談する機会を設ける。
- 中間・期末試験(レポート)の代替・期限延長
中間・期末試験(レポート)において、障害に由来して調子を崩した場合に、レポート課題では早めの課題告知や期限延長、試験では追試験の実施をしていただけるよう依頼する。
- 詳細なシラバス
どのような形式で講義を行い(グループワークがあるのか、プレゼンやスピーチがあるのか、指名されるのか、板書が多いかなど)、どのように成績評価を行うのか(評価基準や評価方法)、学生が自分に合った履修計画や支援計画立てるために必要な情報です。可能な限り具体的に記述をお願いします。
- 障害の特徴や配慮に関する相談
障害によっては、注意散漫になったり、独り言を言ったり、調子の良い時と悪い時とで別人のように様子が異なったりすることがあります。本人のプライバシーが守られる範囲で、学生の障害の特徴や起こり得る緊急の事態、その時の対応方法などについて情報共有したり、相談したりする機会を頂けますようご協力をお願いします。
- 情報保障
精神障害の学生は欠席や遅刻が多くなりがちであったり、他の学生との関係の構築が難しい場合があったりします。そのため、レポートの課題内容や〆切日、試験などに関する情報を入手することが難しい場合があります。学生からの申し出があった際には、重要な情報に学生がアクセスできるようご配慮をお願いします。