病弱・虚弱

 

病弱・虚弱とは

慢性の呼吸器疾患、腎臓疾患及び神経疾患、悪性新生物その他の疾患の状態が継続して医療又は生活規制を必要とする程度のものを指します。また、身体虚弱の状態が継続して、生活規制を必要とする程度のものも同様です。

 

主な疾患

悪性新生物(がん) 慢性心疾患
慢性人疾患(ネフローゼ症候群) 膠原病
慢性呼吸器疾患(気管支喘息など) 内分泌疾患
膠原病 血液疾患
糖尿病 免疫疾患
先天性代謝異常 神経・筋疾患
慢性消化器疾患 てんかん
皮膚疾患(アトピー性皮膚炎など) 染色体または遺伝子に変化を伴う症候群

 

支援やサポートの基本的な考え方

  • 受け入れマニュアルを整備すること。(服薬状況、主治医、最寄りの医療機関、保護者の連絡先など緊急時の対応方法を整備する。)
  • 支援組織を設置し、統一された支援を行う。(障害学生支援室、障害学生支援委員会、ゼミ教員、学士課程教育専門員、学生相談室、保健センターなど、関係者との連携を図り、相談体制を充実させる。)
  • 履修計画の支援。(長期履修も見据えて、見通しが持てるように現実的な履修計画、体育実技やゼミ、実習への参加方法を検討する。)

 

参考

支援ガイド_病弱

日本学生支援機構「 教職員のための障害学生修学支援ガイド」より一部抜粋

 

よくある困りごと
定期健診・通院に関わること
  • 週に3日人工透析のために通院する必要があり、必修の科目の時間帯に出席できないことがある。
  • 専門の医療機関に通院する必要があり、予約がなかなか取れないため、授業を欠席せざるを得ない場合がある。
  • 定期的に治療を受けており(化学療法など)副作用で体調を崩しやすくなる時期が一定期間ごとにある。

授業に関すること
  • 運動制限があり、健常者に特化した運動実技科目の履修ができない。
  • 糖尿病による血糖予防のため、授業中や試験中にブドウ糖を摂取しなければいけない時がある。
  • 体温調整がうまくできないので、室温調整がこまめにできないとすぐに体調を崩してしまう。
  • 薬の副作用で朝起きられない。1限の必修講義への出席が不安。

学内での生活に関すること
  • 運動制限があり、階段の昇降ができない。
  • 心臓や腎臓に障害があり、長時間列に並ぶなど立ちっぱなしでいることが難しい。
  • 免疫抑制剤を服用しているため感染症に罹患しやすい。感染症の流行している時期は、大人数のイベントや大教室の講義には参加できない。
  • てんかん発作により学内で急に倒れてしまうかもしれない。

 

支援を受ける方:実際の配慮例

座席指定

出入り口に近い席や、空調吹き出し口からの距離を考慮した座席を確保し、優先席として手配する。


教室の配慮

スロープや自動ドア、エレベーター、多目的トイレなどのある建物の教室で優先的に授業が受けられるよう手配する。


通院時の欠席の配慮

障害があることに起因する通院時に、やむを得ず講義を欠席せざるを得なくなった場合に、代替課題の提示や欠席回数の緩和などの配慮をいただけるよう依頼する。(この時、土日の診療が不可能、もしくは、大学近隣のクリニックでの診療が不可能であることが条件となる。)


休憩場所の確保

学内で突然具合が悪くなるなど、休憩が必要な際の対応方法や休憩場所をあらかじめ確保し、校医や教員などの関係者と相談する機会を設ける。


移動方法に関する配慮

大学近辺の環境に応じて、車や自転車での通学や送迎、キャンパス内移動を許可して頂けるよう手配する。また、キャンパス内や建物内において、車いすなどの動線が確保されるよう手配する。

 

支援を行う方:留意点・配慮例
障害の特徴や配慮に関する相談

本人のプライバシーが守られる範囲で、学生の障害の特徴や起こり得る緊急の事態、その時の対応方法などについて情報共有したり、相談したりする機会を頂けますようご協力をお願いします。


医療機器などの使用・持ち込み

喘息用の吸入器、糖尿病のためのブドウ糖(飴やジュースなどの飲食物)を講義内に持ち込んだり、色のついたメガネの着用を求めたりする場合があります。病状や講義の性質に応じて、許可をお願いします。


特殊な授業における配慮

体育実技、実習やフィールドワークを伴う講義、特別な器具の使用を伴う講義などは、学生の障害の特徴に応じて、代替方法をご検討いただけますようお願いします。


 

 


 

     

     

     







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