一橋教員の本

EU百科事典

EU百科事典

羽場久美子, 田中素香, 中西優美子
丸善出版 2024年12月刊行
ISBN : 9784621310250

刊行時編者所属:
中西優美子(法学研究科)

編者コメント

 『EU百科事典』は、青山学院大学名誉教授の羽場久美子先生のお声がけで、東北大学名誉教授の田中素香先生と私が編集者として加わった。羽場久美子先生は、政治文化歴史など幅広い分野、田中先生は経済分野、私は法学分野を受け持つ形になったが、3人がそれぞれの担当分野について提案をしたうえで議論を行い、執筆者を選定した。協力者として、日本EU学会の名誉理事や理事の先生方に加わっていただき、また、執筆者は約180人に上る。一橋大学教員としては、竹村仁美先生(項目「ロシア・ウクライナ危機と国際法」)と松塚ゆかり先生(項目「EUと教育:EUの教育分野での連合」、「EUの人的資本計画」)に執筆者として加わって頂いた。EUの百科事典ということで、約300項目から構成される。大きな項目として、27項目、そのもとにさまざまな小項目が設けられている。どの項目も2頁におさまるように工夫されている。取り上げられている項目は、包括的でバラエティに富んでいる。役に立つ付録、年表、事項索引、地名索引、人名索引も充実している。このように大きなプロジェクトは、1人では成し遂げられないものであり、多くの研究者及び出版社の方々のご協力、とりわけご考案者の羽場久美子先生のリーダーシップと丸善の編集者の大江明氏の尽力がなければ、完成できなかったと考える。
 私が担当した項目は、7項目「EU基本条約」、「EU司法裁判所」、「EU基本権憲章」、「EU法の統一的適用」、「EUと将来世代」、「ロシア・ウクライナ危機とEU法」、「一橋大学」である。項目「一橋大学」(546-547頁)の執筆に当たっては、一橋大学附属図書館に問い合わせを行い、情報を頂いた。また、同項目には、私の指導教員であった大谷良雄先生のこと、EU予算でバックアップを受けていた、EUIJ及びEUSI、一橋大学大学院において学際的なEU研究を目指す、「EU研究共同プログラム」のことも併せて記述した。
 本書は、幅広い読者を想定している。高校生、大学生、社会人、研究者など、EUに関心をもつ一つのきっかけとなればよいと考える。(中西優美子)



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