一橋教員の本
経済学原理 第2巻
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アルフレッド・マーシャル著 ; 西沢保, 藤井賢治訳 |
訳者コメント
本書は、アルフレッド・マーシャル『経済学原理』の翻訳、第2巻です。翻訳は全4巻で、来年夏前に完結の予定です。今年は、マーシャル没後100年の記念の年です。マーシャルの『経済学原理』は、1890年に初版が出て、第8版まで改訂され、この翻訳も第8版をもとにしています。「すべてはマーシャルにある」と言われたこともあり、ケインズ革命以前の経済学の教科書でした。
マーシャルの『経済学原理』は、古典中の古典であり、この第2巻は、第3編の需要論、第4編の供給論から成っています。第3編「欲求とその充足」では、限界効用の逓減法則、需要の弾力性、消費者余剰、等々が論じられ、第4編「生産要素 土地、労働、資本、および組織」では、第3章「土地の肥沃度」で収穫逓減の法則、第8章以降は産業組織・企業組織論で、最後に内部経済、外部経済、代表的企業が論じられています。マーシャルが、アダム・スミスと同じように広く読み親しまれることを願っています。(西沢保)