一橋教員の本

組織行動の会計学 : マネジメントコントロールの理論と実践

組織行動の会計学 : マネジメントコントロールの理論と実践

青木康晴
日経BP, 日本経済新聞出版 2024年6月刊行
ISBN : 9784296115761

刊行時著者所属:
青木康晴(経営管理研究科)

著者コメント

 本書は、マネジメントコントロールという、日本ではあまり浸透していないと思われる概念について書かれています。「(企業などの)組織が、組織全体の目標を達成するために、そこで働く人々を動機づけ、まとめあげていくための仕組みやプロセス」をマネジメントコントロールシステムといいます。そして、その中核をなすと考えられるのが、業績測定のやり方を工夫することで社員の行動に望ましい影響を与える「影響システム」としての管理会計システムです。

  経営者が、「あとで成果を測定する」と社員に伝え、測定結果に基づいて社員を評価することによって、社員から望ましい行動を引き出す。そのためには、戦略を実行するという観点から適切な業績指標を決め、その目標値を設定する必要があります。本書では、こうしたプロセスをうまく機能させるための経営上の工夫について、マネジメントコントロールの理論と日本企業(JAL、オムロン)による優れた実践例に基づいて解説しています。FP&A(financial planning and analysis)に関心のある方に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。



Share On