一橋教員の本

EU基本権の体系

EU基本権の体系

中西優美子
法律文化社 2024年3月刊行
ISBN : 9784589043139

刊行時著者所属:
中西優美子(法学研究科)

著者コメント

 一橋大学大学院生のときにEU法、とくにEUの権限を対象とし、それから30年余り研究をしてきた。EU基本条約の改正によりEUの権限が拡大し、また、EU判例法が発展していくにつれて、EUの権限が基本権や人権といったものに密接にかかわっていることを意識するようになってきた。また、リスボン条約発効によりEU基本権憲章に法的拘束力が与えられた。すなわち、法的拘束力を有するようになって、10年余りが経過し、EU基本権憲章に言及する判例も徐々に増えてきた。 

  これまで権限に関する論文を執筆しているなかで、同時に基本権や人権にかかわる事項に触れてきた。結果として、これまで本および論文において基本権や人権にかかわるものを公表してきた。今回、法律文化社から執筆の機会を頂き、これまでの研究成果を活かしながら、EUにおける個人はどのように位置づけられているか、EU法において個人の権利はどのように規定されているかなど、個人に焦点を当てて、再構築しなおし、また、同時にEU基本権や人権の発展に目を向けて、整理し、まとめることにした。



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