一橋教員の本
現代法哲学入門 (基礎法学翻訳叢書 ; 第1巻)
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アンドレイ・マーモー著 ; 森村進監訳 ; 伊藤克彦訳者代表(解説) |
訳者コメント
本書は私が若い友人の伊藤克彦さんの提案によって翻訳を出すことになり、一部の翻訳と監訳を担当したものです。
現在日本語では私の『法哲学講義』(筑摩選書)を例外として、「法とは何か?」という一般的な問題を取り扱う法概念論、英語では general jurisprudence と呼ばれる部分に焦点を当てた概説書がほとんどありませんが、本書はその欠を補うものです。
読者は本書によって21世紀初頭におけるこの分野の理論状況を知ることができます。そのため専門家だけでなく広い範囲の読者は、本書を法哲学へのやや進んだ段階の入門書あるいは概説書として読むことができます。その一方で著者自身の見解が明確に打ち出されていますが、このことは議論の明晰化に役立っています。(森村進)