一橋教員の本
日本近世村落論
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渡辺尚志著 |
著者コメント
著名な武士や華やかな江戸町人の暮らしがクローズアップされることの多い日本の近世。しかし、武士や町人は、近世においては圧倒的少数者であり、当時の人口の約八割は村に住む「百姓」でした。百姓の行動様式や思考パターンこそが、近世社会の常識・趨勢を形作っていたのです。そして、百姓たちは、村という社会組織に属して、日々の暮らしを送っていました。村は、近世におけるもっとも普遍的かつ基礎的な集団だったのです。本書は、百姓と村の分析を通して、近世社会の特質に迫ろうとするものです。