一橋教員の本

中国近代思想的『连锁』 : 以章太炎为中心 (章学研究论丛)

中国近代思想的『连锁』 : 以章太炎为中心 (章学研究论丛)

(日)坂元弘子著 ; 郭驰洋译
上海人民出版社 2019年10月刊行
ISBN : 9787208160644

刊行時著者所属:
坂元ひろ子(名誉教授)

著者コメント

 基本的には『連鎖する中国近代の“知”』(研文出版、2009年)の大部分を中国語訳したものながら、中国語圏の読者のために多少の改訂をおこない、新しい成果を注記で補っている。「学問のある革命家」(魯迅)で知られる章炳麟(章太炎)(西順蔵〔もと本学教授〕・近藤邦康編訳『章炳麟集』岩波文庫がある)における仏教思想を重視し、その観点から、先行する譚嗣同(『仁学』西・坂元訳、岩波文庫)そして章炳麟の影響下で思想形成した熊十力、梁漱溟、芸術家の李叔同(弘一法師)をとりあげ、清末から中華民国にかけての思想家において中国近代の「知」が中国のさまざまな思想の系譜をひき、近代西欧思想と出会いながらどのように連鎖的に形成されたかをみる。あまり注目されていない中国近代の思想の深みに触れ、日本の近代を考えるうえでも重要な意味をもつことを理解していただきたい。



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