一橋教員の本
<危機の領域> : 非ゼロリスク社会における責任と納得
齊藤誠著 |
著者コメント
私たちは,リスクや不確実性から自由になりたいと願っています。しかし,現実はそうではありません。私たちの社会は,環境危機,自然災害,原発危機,金融危機,財政危機など,さまざまな危機に直面する可能性を常に有しています。
ではどうすればよいのでしょうか。
今よりも少し根気強く,辛抱強く,リスクや不確実性に向き合い,さらには,危機対応の不幸な失敗さえも納得して受け入れていくために,専門家,行政,市民を含めた多様な人間が,かなりの忍耐と寛容をもって多様な意見を交換する熟議の場が必要になってきます。
そのような場所こそが,本書でいう〈危機の領域〉の到着地点となりそうです。