一橋教員の本
民主主義と政治的無知 : 小さな政府の方が賢い理由
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イリヤ・ソミン著, 森村進訳 |
著者コメント
アメリカの気鋭の政治学者・憲法学者であるソミンは本書で、現代アメリカの有権者がいかに政治について無知であるかを詳細なデータによって述べた後、その無知から来る弊害に対処する対策として、小さな政府と分権化、「足による投票」、司法審査が有効であると説きます。本書は主として今日のアメリカの政治文化を取り扱うものですが、日本を含めてそれ以外の民主主義国にも妥当するところが多く、法哲学者として大変興味深く読んだので、日本の読者にも広く読んでほしく訳出しました。今年はアメリカで大統領選挙があり、日本で参議院選挙があり(衆議院選挙の可能性もあり)、選挙権年齢が引き下げられたところなので、この訳書の刊行は時宜を得たものだと思います。