一橋教員の本
法と企業統治の経済分析 : ロシア株式会社制度のミクロ実証研究(一橋大学経済研究叢書63)
岩﨑一郎著 |
著者コメント
ロシアは,社会主義計画体制から資本主義市場経済へと移行する過程で、先進諸国に匹敵する株式会社制度を導入しました。本書は,法と経済学や企業金融論の視点から,「ロシア株式会社」の法制度体系を明らかにするとともに,二度にわたってロシア全土で実施した独自企業調査に基づいて,その実体をミクロ実証経済学的に解明しています。
本書の構成は,以下の通りです。
はしがき
序 章 ロシア企業統治研究の眺望:残された課題と本書の狙い及び構成
第1章 ロシア企業の法制構造:株式会社制度の法と経済学的考察
第2章 企業形態:開放株式会社と閉鎖株式会社の比較制度分析
第3章 業務執行機関:合議執行機関編成の経済論理
第4章 経営監督機関:取締役会の組織構成とその決定要因
第5章 監査体制:監査委員会と会計監査人の独立性と専門性
終 章 企業統治と組織淘汰:世界金融危機下のロシア企業
補 論 日露共同企業調査の概要
あとがき
参考文献
索引
本書は,構想期間を含めれば過去12年間にわたる経済研究所での研究活動の主要な成果をまとめるものとなりました。ロシアの経済及び企業組織の理解に役立てばと願います。
経済研究所著者紹介ページ:http://www.ier.hit-u.ac.jp/Japanese/faculty/iiwasaki.html