一橋教員の本
相給村落からみた近世社会 : 上総国山辺郡台方村の総合研究
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渡辺尚志編 |
著者コメント
本書は、現在の千葉県東金市域に属する一つの村―江戸時代の上総国山辺郡台方村(かずさのくにやまべぐんだいかたむら)―を取り上げて、江戸時代における村と村人たちの姿をさまざまな角度から分析した共同研究の成果です。台方村は、本の副題にあるとおり相給村落でした。相給村落とは、村の中が複数の領主の支配領域に分かれている村のことです。村の中にさらにいくつかの村があるといってもいいでしょう。相給村落は、領主が一人だけの村に比べて複雑な仕組みになっていますが、それを丁寧にときほぐすことによって、かえって江戸時代の村の性格が鮮明に見えてきます。本書は、そうした試みの第一弾です。