一橋教員の本
ネット社会と忘れられる権利 : 個人データ削除の裁判例とその法理
奥田喜道編著(中西優美子[ほか]執筆) |
著者コメント
『ネット社会と忘れられる権利』の中で「第2章 EUにおける個人データ保護権と『忘れられる権利』」を担当しました。EU司法裁判所は、2014年のGoogle事件判決において「忘れられる権利」を既存の個人データ保護指令95/47から導出しました。現在、「忘れられる権利」が明示的に規定されている、欧州委員会による規則提案が議論されています。同章では、個人データ保護に関する判例の発展と当該規則案をめぐる欧州議会及び理事会における議論を紹介しています。本書では、日本及び諸外国における「忘れられる権利」の動向がそれぞれの専門の執筆者により紹介されています。今後ますます重要となっていくインターネット絡みの権利に関する現時点でのさまざまな議論を知るのは有益であると思います。