一橋教員の本
父が息子に語るマクロ経済学
齊藤誠著 |
著者コメント
『父が息子に語るマクロ経済学』は、私の化身である「父」が、若者一般を抽象化している「息子」と対話をすることで、マクロ経済学の醍醐味を「息子」に存分に味わってもらおうという趣向である。
「父」としては、①大学の勉強の大切さを語りたい、②「一を聞いて十を知る」ような賢さではなく、「一を聞いて十繰り返す」ような根気が必要であることを伝えたい、③歴史の中で現代の経済社会を見つめる癖をつけてほしい、④私たちの社会が未来に向かってどのような可能性が開かれているのかを見つめてほしい、という思いがあるが、マクロ経済学をめぐる「父」と「息子」の対話を通じて、著者としての私は、それらの思いを読者に伝えてみたかった。
いくらネット社会といっても、学問は、結局のところ、手作業の積み重ね。本書で取り扱っている経済モデルは、紙と鉛筆でせっせと計算すれば、自分で解けるものばかり、本書で扱っている経済データは、インターネットで政府統計にアクセスすれば入手できて、それらの分析も、スプレッドシートで十分なものばかりである。
どうか、読書を楽しんでください!