一橋教員の本

運動部活動の戦後と現在 : なぜスポーツは学校教育に結び付けられるのか

運動部活動の戦後と現在 : なぜスポーツは学校教育に結び付けられるのか

中澤篤史
青弓社 2014年3月刊行
ISBN : 978-4-7872-3374-5

刊行時著者所属:
 中澤篤史(社会学研究科)

著者コメント

 運動部活動とは、いったい何なのか。それは、どのような歴史的展開の中で成立してきたのか。そして、現在いかなる状況のなかにあるのか。なぜ、スポーツは学校教育に結び付けられるのか。海外でも、日本と同じように、運動部活動は活発に行われているのか。本書は、こうした問いに10年余り取り組んできた、私にとって初めての著書です。
 もう少し内容を紹介すると、本書は、体育学・教育学をベースに社会学・歴史学の方法論も用いながら、運動部活動を見つめ直したモノグラフです。実は、運動部活動は海外にはない日本独特の文化です。本書では、その内実を解明するために、戦後から現在までの運動部活動の歴史をたどり、フィールドワークから運動部活動を支える教師や保護者の声も聞き取り、そして自由に楽しむスポーツと強制をともなう学校教育の緊張関係を〈子どもの自主性〉という視点から分析して、日本の運動部活動の特異性を浮き彫りにしようとしました。本書が専門的研究者だけでなく、運動部活動に関心を持つ学生や一般の方にも広く読んでいただくことを願っています。



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