一橋教員の本
百姓たちの水資源戦争
渡辺尚志著 |
著者コメント
本書は、江戸時代の百姓たちが、水とどのように関わって生きてきたのかについて述べたものです。百姓たちにとって、水は飲料水・生活用水であるとともに、農業用水としても不可欠でした。水の確保は、死活問題だったのです。けれども、江戸時代においても水資源は有限でした。そこで、水不足の年などには、同じ川から農業用水を取水する村々の間で、水をめぐる争いが起こりました。本書では、江戸時代に生きたわれわれの先祖たちが、水をめぐって、一面では対立し争い、他面では協力してきた歩みを、具体的に述べています。