一橋教員の本

EUとグローバル・ガバナンス : 国際秩序形成におけるヨーロッパ的価値

カバー画像:EUとグローバル・ガバナンス

安江則子編著; 中西優美子[ほか]執筆
法律文化社 2013年9月刊行
ISBN : 978-4-589-03536-3 本体3,200円+税

刊行時著者所属:
 中西優美子(法学研究科教授)

著者コメント

 本書には、題名にあるように「EUとグローバル・ガバナンス」という共通認識に基づいた7つの論文が収められている。外交、安全保障、通商、環境、遺伝子組み換え、刑事司法などEUが世界とかかわる分野においてEUがヨーロッパ的価値をどのように捉え、それをどのように実践しているかが検討されている。
 「第4章EU対外政策における政治原則の発展‐EU諸条約の諸改正をてがかりに-」(執筆担当中西優美子)は、EUが対外関係におけるアクターとして行動する際にヨーロッパ的価値を規定した「政治原則」というものを世界に提示するようになってきた現象に注目し、この原則がどこから発生し、どのように用いられ、発展してきたのかを明らかにするものである。現在、日本とEUは、EPA交渉を行っているが、EUは同時に政治的協定(戦略的パートナーシップ協定)の締結も求めている。これは、この政治原則と密接に関係している。法学、政治学、国際関係学を学んでいる学生さん、並びに国際情勢に興味を持っている社会人にぜひ読んでもらいたい。



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