一橋教員の本

金融システムと金融規制の経済分析

金融システムと金融規制の経済分析

花崎正晴, 大瀧雅之,隋清遠編著
勁草書房 2013年8月刊行
ISBN : 978-4-326-50383-4 本体4,200円+税

刊行時著者所属:
 花崎正晴(商学研究科教授)

著者コメント

 金融システムの基本的な役割は、資金余剰主体から資金不足主体に資金を移転させて配分することにある。そのような資金の移転と配分を通じて、実物資産の蓄積が進み、経済の成長がもたらされる。また、資金の移転と配分の過程で各種のリスクが発生することから、そのリスクをどのように管理することができるかが、重要な課題となる。
 金融システムの資金配分機能やリスク管理機能が有効に働けば、企業や家計をはじめとする各種の経済主体は多大な便益を享受することができる一方で、その機能が不全に陥ると、経済主体はその活動を制約され、経済システムの効率性や公平性が脅かされることとなる。
 本書では、このような問題意識に立脚し、リーマン・ショックを契機にグローバルなレベルで関心が高まっている金融規制と金融システムに関する諸問題を、専門家の視点から考察した研究書である。



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