一橋教員の本

最低賃金改革

最低賃金改革

大竹文雄, 川口大司, 鶴光太郎編著
日本評論社 2013年7月刊行
ISBN : 978-4-535-55700-0 本体3,800円+税

刊行時著者所属:
 川口大司(経済学研究科教授)

著者コメント

2007年の最低賃金法改正の影響で日本の最低賃金水準は上昇し、地域別最低賃金の全国加重平均額は2006年度の673円から2012年度の749円まで約11%上昇しています。特に都市部での上昇幅が大きく東京都では18%の上昇になっています。この最低賃金の上昇は雇用や企業経営にどのような影響を与えたのでしょうか?また、最低賃金の引き上げは適切な貧困対策といえるのでしょうか?これらの疑問に最新データの分析、諸外国の研究紹介で本書は答えます。分析の結果、最低賃金の上昇は企業経営を圧迫し、低技能労働者の雇用を減らしたことが明らかになりました。これは諸外国での経験とかなりの部分共通するものです。これらの発見を踏まえて望ましい貧困対策の在り方も提案しています。最低賃金の更なる引き上げが提案されている今、多くの方にお読みいただき、エビデンスに基づく政策形成に役立てていただきたいと思います。



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