一橋教員の本
日本語の文章理解過程における予測の型と機能
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日本語の文章理解過程における予測の型と機能 |
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石黒圭著 ひつじ書房 2008年3月刊行 ISBN:9784894763982 本体8,000円+税 | ||
刊行時著者所属:石黒圭 (一橋大学留学生センター) |
著者コメント
私たちは、慣れた言語で書かれた文章であれば、その文章を「ざっと読む」という芸当ができます。しかし、どうしてそのような芸当ができるのかを言語学的に解明することは容易ではありません。これまでの言語学は理解にかかる時間と無関係に研究が進められてきましたが、これからは時間性や経済性を考慮した言語理解のモデルを構築していく必要があると考えられます。本書は、私たちの頭のなかで文章がどのように効率よく処理されるかを、予測という概念をキーワードに検証したものです。本書は、文章理解における予測の働きについて書かれた、おそらく最初の書物です。そのため、多くの誤謬を含んでいるかもしれませんが、この分野における今後の研究の発展のさいに欠かすことができない一著になることを願っています。なお、本書は、早稲田大学に提出した博士(文学)論文を、一橋大学後援会(武山基金)の助成を得て出版しました。(石黒圭)