一橋教員の本

日本の経済成長と景気循環

		日本の経済成長と景気循環
		藤野正三郎著 勁草書房   2008年4月刊行 ISBN：9784326503032   本体6,400円＋税
		著者紹介：藤野正三郎（一橋大学名誉教授）

著者コメント

この書は1600年ころ以降の日本経済における循環的成長過程を分析することを主題としている。経済の循環的成長過程には、3～4年の期間をもって周期的に発生する在庫投資の運動による在庫循環（短期循環）、7～10年程度の期間で現われる設備投資の動きによる設備循環(中期循環）、そして20年前後の周期で発生する建設循環(長期循環ないし長期波動）の諸変動状況がある。これらの変動の検討がこの書の主題である。
しかし、経済の変動には、50年程度の周期をもって発生し、特に物価面での動きに明瞭となるとされるコンドラチェフ波動があると主張されてきた。本書では、このコンドラチェフ物価波動についてもイギリスとアメリカ合衆国での状況に検討を加え、第6章とした。