一橋教員の本
激動のトルコ : 9・11以後のイスラームとヨーロッパ
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激動のトルコ : 9・11以後のイスラームとヨーロッパ |
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内藤正典編著 明石書店 2008年3月刊行 ISBN: 9784750327570 本体2,700円+税 | ||
刊行時編者所属 : 内藤正典(一橋大学大学院社会学研究科) |
編著者コメント
トルコは、いま激動の時代を迎えている。人口のほとんどをスンニー派のムスリムが占めながら、国家としては徹底した政教分離を定めてきたこの国で、静かにイスラーム復興が進んでいる。同時に、先の見えないイラク再建の過程で、北部のクルド地域からトルコに侵入してテロを起こすPKK(クルディスタン労働者党)の動きに、トルコ軍はイラクへの越境攻撃で応じている。「国土および国民の絶対不可分」と「世俗主義」を二大原則とするトルコは、名実ともに東西文明の接点に位置する。この国の未来は、イスラーム世界と西欧との関係を安定したものにできるか、それとも一層の衝突へと導くのかを決める試金石となっている。