一橋教員の本

グローバリゼーションと体制移行の経済学

 
 

グローバリゼーションと体制移行の経済学

 池本修一, 岩崎一郎, 杉浦史和編著
文眞堂   2008年4月刊行
ISBN:9784830946059   本体2,900円+税
 刊行時著者所属: 岩崎一郎(一橋大学経済研究所)

編著者コメント

旧社会主義諸国における資本主義市場経済を標榜した経済体制転換の試みは、現代経済学の最重要研究課題の一つとして取り上げられ、今日では「移行経済論」という学問分野を確立する程に、数多くの理論的・実証的研究の蓄積を生み出しています。本書は、その中心的な研究対象地域である中東欧・旧ソ連諸国を、世界経済のグローバリゼーション化というもう一つの大きな歴史的潮流の中に位置付けながら、同地域及び各国の経済体制転換プロセスの到達点や今後取り組むべき経済問題等を幅広く検討しています。全12章から成る本書は、国際社会のグローバリゼーション化という文脈の中で移行経済を見る分析的視座、移行経済諸国のWTO加盟問題、国際炭素市場や国際エネルギー市場における移行経済諸国の地位、中東欧・中央アジア諸国の外国直接投資誘致政策や直接投資の経済効果などを、政治経済学的・実証的に分析しています。移行経済研究者や中東欧・旧ソ連諸国経済に関心を持つ方々に限らず、より幅広い読者に読んで頂ける研究書に仕上がりました。なお、本書は、西村可明教授(現一橋大学副学長)が、平成18年春に一橋大学経済研究所を定年退職されたことを記念する論文集でもあります。(岩崎一郎)



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