一橋教員の本
比較経済発展論 : 歴史的アプローチ
比較経済発展論 : 歴史的アプローチ |
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斎藤修著 岩波書店 2008年3月刊行 ISBN:9784000099158 本体5,200円+税 | ||
著者紹介:斎藤修(一橋大学経済研究所) |
著者コメント
近世から近代へという数世紀のあいだに、人びとの生産活動はゆっくりと拡大をし、経済は少しずつ複雑となりました。最初のうちは2、3世代以上たたないと実感できない程度のテンポであったかもしれませんが、長期的にみれば発展は世界の多くの地域で起った現象です。本書は、この経済発展という歴史的な現象を実質賃金や一人当りGDPを尺度として、しかしその背後にある構造の違いにまで目を配った異文化間比較をしようという試みです。比較の主軸は日本におき、主として西欧の、しかし潜在的には中国の歴史的経験との比較をも念頭に、近世から近代の工業化までを見通した、ユーラシア両端地域の比較経済発展論を目指しています。