一橋教員の本
情報戦と現代史 : 日本国憲法へのもうひとつの道
情報戦と現代史 : 日本国憲法へのもうひとつの道 |
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加藤哲郎著 花伝社 2007年10月刊行 ISBN:9784763405036 本体2,600円+税 | ||
著者紹介:加藤哲郎 |
著者コメント
本書のもとになったのは、機関リポジトリHERMES-IRの「研究報告書/科学研究費報告書」に入っている平成15-18年度科学研究費補助金研究成果報告書「戦間期『洋行インテリ』の情報共同体:インターネットを活用した情報政治学」 です。さらにさかのぼれば、著者の個人ホームページ「ネチズンカレッジ」に収録されている現代史の資料発見と関係者インタビューの「国際歴史探偵」の記録です。その中に、アメリカ国立公文書館でみつけた日本の象徴天皇制の起源を示す文書や、毛沢東・蒋介石の未発表書簡や、旧ソ連秘密文書から明らかになったゾルゲ事件の知られざる真実、日本共産党創立綱領などが含まれています。これらはグローバリゼーションの展開そのものではありませんが、IT革命とグローバルな情報公開によって可能になった20世紀世界史の再検討です。 はしがきで「短い20世紀の脱神話化」と書いておきました。マクロな鳥瞰図とミクロな虫瞰図の間に在外日本人の国際ネットワークを置いて、オーラルヒストリーを再構成するひとつの試みです。