一橋教員の本
歴史経験としてのアメリカ帝国 : 米比関係史の群像
歴史経験としてのアメリカ帝国 : 米比関係史の群像 |
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中野聡著 岩波書店 2007年9月刊行 ISBN:9784000025379 本体3,500円+税 | ||
著者紹介:中野聡 |
著者コメント
本書は、過去10年間の私の米比関係史研究を、全くのフリースタイルでまとめなおし、書き下ろしたものです。イラク戦争の「現在」という地点から、アメリカ合衆国が同国史上初めての大規模な海外派兵(米比戦争,1899-1902年「平定」宣言)によって征服した国フィリピンをめぐる、1世紀あまりにわたる歴史経験を、多様な角度からふり返ること。これが本書で私が試みようとしたことでした。
アメリカとフィリピンの境界をめぐる「彼ら」の物語は、事情は全く異なるとはいえ、アメリカに対する敗者としての戦後を歩んできた日本の私たちにとって決して他人事ではないばかりか、実は私たち自身がそこに深く絡み合う物語でもあります。このような歴史のイメージを読者の皆さんが本書からすくいとってくれればありがたいと私は願っています。(中野聡)
第24回大平正芳記念賞を受賞
「第24回大平正芳記念賞」を受賞しました。同賞は「環太平洋連帯構想」の発展に貢献する政治・経済・文化・科学技術 に関する著作に対して、財団法人大平正芳記念財団より与えられるものです。