一橋教員の本

豪農・村落共同体と地域社会 : 近世から近代へ

 
豪農・村落共同体と地域社会 

豪農・村落共同体と地域社会 : 近世から近代へ

 渡辺尚志
柏書房   2007年4月刊行
ISBN:9784760130412   本体6,800円+税
 著者紹介:渡辺尚志

著者コメント

日本近世(江戸時代)の村のあり方は、今日のわれわれの思考・行動様式と深いところでつながっており、その解明は重要な課題である。村の解明には、いくつかのキーポイントがある。まず、村の中心的存在であった、豪農とよばれる上層農民について明らかにする必要がある。彼らは、一般農民と領主との中間に位置し、両者をつなぐパイプ役として重要な役割を果たしていたからである。次に、一般農民であるが、彼らは村落共同体に結集して、自らの生産と生活の維持・発展を図っていたため、村落共同体の分析が重要になってくる。さらに、豪農・一般農民たちは、村落共同体の枠を越えて互いに関係し合い、地域社会を形成していた。そこで、近世の村を解明するには、豪農・村落共同体・地域社会の分析が不可欠となるが、本書は、その三者の関係について、近世から近代への移行期に焦点を当てて追究したものである。(渡辺尚志)



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