一橋教員の本
エコマルクス主義 : 環境論的転回を目指して
エコマルクス主義 : 環境論的転回を目指して |
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嶋(島)崎 隆著 知泉書館 2007年4月刊行 ISBN:9784862850096 本体3,500円+税 | ||
著者紹介:嶋崎隆 |
著者コメント
ここでいわれる「エコマルクス主義」とは、「エコロジー的マルクス主義」の略です。本書は、従来のマルクス主義に「環境論的転回」をひき起こして、マルクスやエンゲルスの思想を環境問題に適用できるように、再解釈したものです。最近この傾向が活発になってきましたが、第一部では、従来のマルクス主義の状況、エンゲルスの自然弁証法、マルクスの自然史=人間史の構想、人間-自然間の物質代謝、資本による人間と自然の同時搾取など、多様な問題をマルクスらの原典にそって丁寧に展開しました。第二部は、アメリカ左翼内で見られる、エコマルクス主義・対・「社会エコロジー」「エコフェミニズム」の実に多様で活発な論争を扱いますが、そのなかで彼らの理論の是非を詳細に検討し、同時にマルクスの現代的限界を指摘しつつ、私は「ポストマルクス主義」へと議論を転換していきます。(嶋崎隆)