一橋教員の本
ヨーロッパ知の巨人たち : 古代ギリシアから現代まで
![]() | ヨーロッパ知の巨人たち : 古代ギリシアから現代まで |
|
田中浩著 日本放送出版協会 2006年3月刊行 ISBN:4140842040 本体870円+税 | ||
著者紹介:一橋大学名誉教授(法学博士) |
著者コメント
本書は二一世紀における国際平和組織の中核母体となるであろうEU(ヨーロッパ連合)がなぜ形成されたかという思想的基盤(人間主義、民主主義、平和主義)について考究したもの。これまでの日本にける思想史研究ではヨーロッパの個々の思想家たちの研究はあっても、古代ギリシアから現代までの二五〇〇年以上にわたる民主主義思想の形成・発展の世界史的関連性についての一貫した研究書はなかった。本書はヨーロッパを代表するプラトン、アリストテレス、ホッブズ、ロック、ルソーからベンサム、ミル、ラスキなどの「十三人の知性」が目指した民主主義の思想原理である「人間主義の本質と実現」への営為を跡づけ、冷戦構造崩壊以降の世界の潮流や民族・宗教問題など現代世界が直面する深刻な諸問題解決への道筋を考察している。と同時に本書はヨーロッパ以外のアジア・中南米・アフリカ・中近東地域においてEU型国際平和組織を構想する最善の手引き書である。