発達障害

発達障害とは

生まれつき、認知やコミュニケーション、社会性、学習、注意力等の能力に偏りや問題を生じ、現実生活に困難をきたす障害のことです。

 

発達障害のタイプ

自閉症スペクトラム障害

3歳くらいまでに現れ、社会的コミュニケーションおよび相互的関係性における持続的な障害(視線が合わない、年齢相応の関係が作れないなど)や、興味関心の限定および反復的なこだわり行動・常同行動(特定のものや手順へのこだわりを持つ、上半身を前後に揺らすなど)が認められ、日常生活などにおいて重大な障害となっているものをいいます。


注意欠如・多動性障害

年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力、及び/又は衝動性、多動性を特徴とする行動の障害で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすものをいいます。


限局性学習障害

基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算するまたは推論する能力のうち、特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指します。

 ・ディスクレシア(識字の障害を伴う)

 ・ディスグラフィア(書字表出の障害を伴う)

 ・ディスカリキュリア(算数・推論の障害を伴う)

 

支援やサポートの基本的な考え方

  • 授業の「やり方」は変更できるが、学ぶべきものは変更しない。
  • 障害名ではなく、学生個々人の苦手なこと、得意なことに合わせた支援を検討する(同じ障害名でも、できることとできないことが違う)。
  • 苦手さを克服するのではなく、学生本人が持っている能力が発揮しやすい環境を作る。


よくある誤解

本人の努力不足なのでは…?

生まれつき、あるいはごく早期から持っている特徴であるため、努力により変化する割合がとても少ないです。「努力で克服する」のではなく、「工夫をして補う」視点を持つことが重要です。

家庭環境に問題があったのでは…?

家庭環境、社会環境などにより、後天的に発症するものではありません。ただし、対人関係や養育に困難をきたしやすいため、二次的な障害があり、複雑な状態を示すことがあります。

病院で治してもらえばいいのでは…?

病院に行き正確な診断をしてもらうことで、本人のできることとできないことを把握することはできます。また、一部の症状や二次障害に対して薬物療法が有効なこともあります。しかし、多くの場合、生まれながらの特徴であるため、完治を目指すのではなく、コントロールを目指すことが重要です。

一生治らない、変わらないの…?

根本的な特性はあまり変化しませんが、環境の違いや年齢により症状の出方や、状態像が変化することはあります。個人差がありますが、ソーシャルスキルをある程度身に付けることで、カバーできる症状もあります。本人の自己理解と環境の調整により、社会生活への適応度を下げないことが重要です。

 

参考

    支援ガイド_発達

    日本学生支援機構「 教職員のための障害学生修学支援ガイド」より一部抜粋

     

     

     







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