各研究科の紹介

商学研究科

研究や企業の第一線で活躍する人材を育成する

商学研究科には、原則として5年間の研究者養成コースと、修学期間が2年間の経営学修士コース(MBAの学位が取得できるコース)の二つのコースがあります。

研究者養成コースは、精深な学識を養い、専攻分野における研究能力を培うことを目的とし、修士課程(2年間)とそれに続く博士後期課程(3年間)とからなります。修士課程では、専攻分野を中心に多くの授業を履修して研究者としての基礎を固めつつ、修士論文を作成します。博士後期課程では、各自の研究対象に応じていくつかの授業を履修しつつ、2年次以降は論文指導委員会の指導の下、博士論文の完成に向けた研究と論文執筆に注力します。博士号取得者のほとんどは、大学教員として我が国の商学・経営学分野で活躍しています。

経営学修士コースでは、高度の専門性を要する職業に必要な能力を養い、体系的理論的に裏付けられた確固たる分析力を持つ実業家を育成することを目的としています。カリキュラムは、修士号を持つ実業家として不可欠な基本知識を提供する「コア科目」、タイムリーな知識や高度なテクニックの習得を目指す「選択科目」、経営に関する古典を読み解くことで深い思考と広い分野の獲得を目指す「古典講読」(1年次必修科目)、問題関心を共有する指導教員・学生と議論を重ねながら各自の研究テーマを掘り下げるワークショップ(2年次必修科目)から構成されています。修了者は国内外の企業の第一線で活躍しています。

経済学研究科

専門的な知識と高度な分析能力を備えた有為な人材の育成

経済学研究科のカリキュラムは、基礎的な段階から高度な内容に至るまで、段階的に経済学の勉学ができるように、コア科目を中心として編成されています。

修士課程は、研究者養成と修士専修の2つのコースからなっています。修士専修コースの学生に対しては、「修士専修コースの専門職業人養成プログラム」が提供されており、「公共政策」、「統計・ファイナンス」及び「地域研究」の3つのプログラムにおいて、実践的な指導の下でそれぞれの分野の系統科目を履修して、修士学位を持った専門職業人を育成することを目的としています。

博士後期課程に進学する学生には、進学資格試験(Comprehensive exam)を実施しています。その意図は、研究者の道を歩むのに必要な学力を備えているかどうかを客観的に評価することにあります。また、博士後期課程の学生が、できるだけ早く博士の学位を取得できるように、制度の整備を進めています。特に、リサーチ・ワークショップの拡充、博士論文指導委員会の設立、博士論文計画書の提出義務化などにより、論文提出のインセンティブを高めています。

法学研究科

法律学の諸分野から国際関係、現代的研究に及ぶ広範なテーマ

法学研究科は、法律学・国際関係の分野における優れたスタッフを擁し、一橋伝統のビジネス関係法だけでなく、基礎法から国際法に至る法律学の諸分野、国際関係の理論と歴史、ジェンダーなどの現代的研究に及ぶ分野にわたって、高い水準の広範な研究内容を誇っています。

法学研究科には、法学・国際関係専攻と法務専攻(法科大学院)が置かれ、法学と国際関係の融合という形をとっているのが特色です。法学・国際関係専攻は、修士課程とそれに引き続く博士後期課程からなっており、修士課程を修了して大学院を終える場合もありますが、多くは引き続き博士後期課程に進学して博士の学位取得を目指すことになります。また、修士課程や法科大学院の修了者、その他資格を満たす者は、試験を受けて博士後期課程から編入学することもできます。博士後期課程には研究者養成コースと応用研究コースの2コースがあり、研究者養成コースは、その名のとおり大学などで働く研究者を養成することを目的とし、応用研究コースは、実践的・応用的テーマの研究を行い、実務的な領域で活躍できる人材を養成することを目的としています。応用研究コースには、実務に携わる社会人も受け入れています。

法務専攻は、専門職学位課程で、いわゆる法科大学院です。ビジネス法務に強く、国際的視野を持ち、豊かな人権感覚を備えた、指導的法曹の養成を目指し、カリキュラムや指導方法に工夫をこらしています。

法学研究科法務専攻(法科大学院)

高い資質と志を備える法曹の養成を目指す

法科大学院は、①専門的知識の習得と創造的な思考力等の育成、②先端的な法領域の理解、③人間性と責任感の涵養、といった理念を前提として、ビジネス法務の理解と広い国際的視野、そして豊かな人権感覚の三つの資質を備えた法曹の養成を目指しています。

さらに、法科大学院は、一人ひとりの人格が尊重される社会を作るという理想を共有し、そのような理想の実現に貢献できる法律家の養成を目指しています。

以上のような方針の下で、法科大学院では、理論と実践を有機的に結びつけた教育が行われています。1年次で法律基礎科目を確実に習得し、2年次で応用力を養い、3年次で実務の基礎を身に付けるという積み上げ方式のカリキュラムが組まれています。また、2年次夏期特別研修として、法律事務所体験・企業実務体験・行政実務体験といったエクスターンシップも置かれています。3年次の発展ゼミにおいても、理論的な科目とともに実践的なメニューが用意されています。

それぞれの活動の場で、指導的法曹となれる人材を育てるという高い志を共有する教員と学生により、連帯感をもちつつも真剣な学修が行われています。

社会学研究科

多様な活動領域でリーダーシップと創造性を発揮できる研究者・社会人の養成

21世紀の産官学界では、研究者や高い学識をもった社会人の流動性が高まると予測されています。そうした背景をふまえ、社会学研究科は、深い専門知識はもちろん、調査分析力、問題解決力、企画力、コミュニケーション力などの総合的な能力を身につけ、多様な活動領域でリーダーシップと創造性を発揮できる研究者と社会人を養成することを目指しています。

二専攻のうち、総合社会科学専攻では、社会学、政治学、心理学、政策学、教育学、人類学、歴史学、哲学・思想などの分野について先端的な知識と研究方法を系統的に学ぶとともに、それらを貫く幅広い視野と多元的思考の獲得をめざします。地球社会研究専攻では、グローバルな視点から現代の私たちが直面する諸問題を捉えたうえで、西洋中心の発想から脱却してそれぞれの現場に即した問題解決を実現可能にする、柔軟な知識と実践的方法の修得を重視しています。本研究科の特徴は、これら二専攻が有機的に統合されている点です。

本研究科は近年、卓越した博士号取得者輩出機関として成長し、全国各地の大学や研究機関に若手研究者と教員を送りだしています。また、修士号取得者は、新聞・通信社、官公庁・公益法人、情報系企業をはじめとする諸機関に、深い知識と発信力をもった有為の人材を輩出しています。

言語社会研究科

人文型高度専門知識人を社会に輩出

言語社会研究科は、社会言語系、思想・哲学・歴史系、欧米文化系、アジア文化系、芸術系、日本語教育学・日本語学系の6系統の授業科目を提供しています。6番目のものは、一橋大学国際教育センターの協力を得つつ、国立国語研究所との連携事業として2005年度に発足したものです。

本研究科は、言語・文化・芸術等の研究教育を通して人文型の高度専門職業人を養成し、社会に貢献することを目指しています。グローバル化現象の進展に伴い、社会は急速に変化しつつありますが、当研究科はこの目標を達成するため、研究対象への深い理解そして共感に立脚した鋭い批判精神の涵養という人文学の伝統を尊重しながら、社会からの今日的要請に積極的に対応すべく、研究教育組織を不断に活性化するよう努めています。教育研究の国際化を目指し、各種シンポジウムやワークショップ等を頻繁に行い、院生の積極的な参加を促しているのも、そうした努力のあらわれにほかなりません。

また、当研究科では、博物館・美術館の学芸員、中学・高校英語専修免許取得教員の養成に努めており、大学(教員)、マスコミ、一般企業就職者に加えて、この方面で活躍する者を相当数送り出してきました。人文系研究科として相応の実績を上げていると自負するところです。美術館、出版社、音楽ホールでの院生インターンシップを実現しているのも、人文型高度専門職業人を養成するという趣旨によるものです。

国際企業戦略研究科

日本における高度職業人専門教育の牽引役

国際企業戦略研究科には「国際経営戦略コース」「金融戦略・経営財務コース」「経営法務コース」の3コースがあり、「国際経営戦略コース」と「金融戦略・経営財務コース」は日本初の専門職大学院でもあります。「国際経営戦略コース」は10月開始の英語によるカリキュラムを昼間に開講し、「金融戦略・経営財務コース」「経営法務コース」は4月開始の日本語によるカリキュラムを夜間に開講しています。これらのコースは相互に独立していますが、社会人教育の理念、手法及び目標において、いくつかの共通点があります。まず、日本発の「知」と欧米から学べる「知」を融合した、ユニバーサルに通用する枠組みの構築を目指している点。そして実務と理論の融合を狙った教育体系を整備している点などです。

授業では、ケース・スタディー、フィールドワーク、シミュレーション、データ分析、実験等の幅広い教育手法が用いられ、緻密な理論、的確な現実感覚、柔軟な実行力を身に付けたプロフェッショナルを育成しています。また、キャンパスは、一橋大学発祥の地であり、企業や官公庁も集中する千代田区一ツ橋に立地しています。ビジネスの脈動を体感することによる知的刺激に満ち、創造力と実践力を研く格好の環境にあり、有職者の通学に便利であるという利点があります。

社会科学の総合大学として発展してきた一橋大学の歴史と伝統を継承し、経済社会が直面しているグローバル化、情報化、専門化への要請に応え、日本における高度職業人専門教育の牽引役を担うことで、さらなる発展へと向かっています。

国際・公共政策教育部(専門職学位課程)

実践的高度専門教育により世界に通用する政策のプロを育成

国際・公共政策大学院は、政策の専門家の育成を目指して2005年4月に発足した専門職大学院です。国際化の進展とともに、国や地方自治体の政策に求められる内容も高度化し、民間の政策アナリストも含め、政策のプロの重要性が増してきています。本大学院は、こうしたニーズに応えるため、法学、国際関係、経済学の高度な専門教育を行いつつ、学問分野や官民の垣根を越えて、現実の重要な政策の分析と評価ができる人材の育成を行うことを目的としています。

国際・公共政策大学院は、2つのコースと4つのプログラム(国際・行政コース:公共法政プログラム、グローバル・ガバナンス・プログラム。公共経済コース:公共経済プログラム、アジア公共政策プログラム。)からなっています。これらのプログラムは、一般(学部新卒者など)の入学者のほか、社会人や留学生も多数受け入れています。

ここでは、様々なバックグラウンドの学生が集まって、国の内外で活躍する明日の政策プロを目指しています。学部のうちからしっかりと目的を定めて勉強し、公共政策の専門家を目指すことを決意した方々が、国際・公共政策大学院でその目標を実現することを期待しています。 

Share On