一橋教員の本

日本企業のコーポレート・ガバナンス : エージェンシー問題の克服と企業価値向上

日本企業のコーポレート・ガバナンス : エージェンシー問題の克服と企業価値向上

三隅隆司, 茶野努, 安田行宏編著 (小西大, 顔菊馨, 文敏鳴 [ほか] 執筆)
中央経済社 2020年3月刊行
ISBN : 9784502340819

刊行時著者所属:
三隅隆司(経営管理研究科)
安田行宏(経営管理研究科)
小西大(経営管理研究科)
顔菊馨(経営管理研究科)
文敏鳴(経営管理研究科)

著者コメント

 本書は、コーポレート・ガバナンス関する様々な論点について、標準的な経済学に基づく理論的・実証的な分析フレームワークを通じて統一的に分析しています。2014年にスチュワードシップ・コードが公表されるとともに、株主の役割が重視され、経営者との対話を通じて企業価値を高める努力と責任が一層求められるようになっています。実際、独立社外取締役の普及など、日本企業のコーポレート・ガバナンスは大きく変貌していると言えます。一方で、株主のみならず、経営者、債権者、顧客といった社会全体の利益を視野に入れた行動をいかに経営者に動機づけるかというステークホルダー型のガバナンスの考え方もあります。長期的・安定的志向を特徴とした、株主利益の枠に留まらないこれまでの日本的経営には一定の意義があり、こうした日本固有の特徴を重視して分析を行っている点は本書の一つの特長だと言えるでしょう。(安田行宏)



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