一橋教員の本

人権法の現代的課題 : ヨーロッパとアジア

人権法の現代的課題

中西優美子編(中西優美子, 只野雅人, 竹村仁美[ほか]執筆)
法律文化社 2019年1月刊行
ISBN : 9784589039842

刊行時著者所属:
中西優美子(法学研究科)
只野雅人(法学研究科)
竹村仁美(法学研究科)

著者コメント

 本書は、原書Yumiko Nakanishi (ed.), Contemporary Issues in Human Rights Law: Europe and Asia, Springer, 2018を基礎にしている。もっとも、単に日本語に翻訳するのではなく、『人権法の現代的課題』というタイトルで、日本語で出版する意味を考え、そのままの翻訳書ではなく、あらためて書かれた論文も含まれている。

 本書は、3部構成になっている。「第1部 ヨーロッパにおける人権」、「第2部 アジアにおける人権」、第3部「ヨーロッパとアジアにおける個別の人権問題」。『人権法の現代的課題』というタイトルが示すように、多くの章が新聞やテレビ等で問題となっている現代の人権にかかわる事項を扱っている。もっとも、教科書では取り扱わない専門性をもつ論稿も含まれていることから、どの章も読者の利便性を考慮して、要約を章の最初につけた。

「第1章 EUの対外関係において人権を保護するメカニズム」及び「第3章 EUにおける共通庇護制度の発展」を執筆し、「第2章 EUにおける基本権レジームーその範囲をさぐる」(フェルデイナンド・ヴォッレンシュレーガー)及び「第4章 欧州人権条約及びEU基本権法における非差別の原則」(ニール・ペーターソン)を翻訳した。本学で憲法を担当されている只野雅人先生は、「第5章 日本における基本権の保護と司法部門の役割」、国際法を担当されている竹村仁美先生は「第7章 アジア地域と国際刑事裁判所」を執筆された。(中西優美子)



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