一橋教員の本
国際私法
国際私法横山潤著 |
著者コメント
私人間の国際的な法律関係を規律する国際私法は,外国法秩序との連携という観念をぬきにして語ることはできない。外国の裁判所の判決を一定の条件の下で内国において承認し,執行しようとする制度はこのことを端的に示している。また,内国裁判所が審理すべき事案の範囲もまた,外国法秩序との連携の必要性に条件づけられている。さらに,内国の民法等はどういった私人間の法律関係に適用されるかという問題も,外国の民法等の適用可能性を所与のものとして捉えてはじめて,定まる。本書は,国際私法の規律すべき法的諸問題を連携というキーワードを用いて説明しようとしている。