一橋教員の本

かれらの日本語 : 台湾「残留」日本語論

 
かれらの日本語  

かれらの日本語 : 台湾「残留」日本語論

  安田敏朗
人文書院 2011年11月刊行
ISBN : 9784409041024 本体2,800円+税
  刊行時編者所属 : 安田敏朗(一橋大学大学院言語社会研究科准教授)

著者コメント

かつて日本は台湾を植民地として領有し、そこで日本語を「国語」として教育していたことは、周知のことと思います。しかしながら、具体的に「かれらの日本語」がどのようなものとして記録・記述されていたのか、についてはあまり明確にされてこなかったと思います。本書では、どのような視点から「かれらの日本語」が記録されてきたのか、をさまざまな角度からまとめてみました。さらにこうした視線が、敗戦後にどのように変化しあるいは変化してこなかったかについても、論じてみました。結局は、台湾側の事情への考慮がないまま、「かれらの日本語」を都合のよいように利用しつづけている、という構図が浮かび上がってきます。ことばとは何か、他者認識とは何か、について考えるきっかけになれば、と思います。



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