一橋教員の本

アイスランドの言語、神話、歴史 : 日本アイスランド学会30周年記念論文集

 
アイスランドの言語、神話、歴史 : 日本アイスランド学会30周年記念論文集  

アイスランドの言語、神話、歴史 : 日本アイスランド学会30周年記念論文集

 清水誠編; 阪西紀子 [ほか]執筆
麻生出版   2011年4月刊行
ISBN : 9784905383000    本体5,000円+税
 刊行時執筆者所属 : 阪西紀子(一橋大学大学院社会学研究科)

執筆者コメント

 近年、世界的な金融危機による経済破綻、火山の噴火によるヨーロッパ中の空港閉鎖など、思いがけないことでアイスランドの国名が一般紙にも頻出した。急速に人口が増えたとはいえ32万人の小さな島国である。この国の言語、文化、歴史などに関心を持つ研究者の集まりである日本アイスランド学会の30周年記念論集として、この本は編まれた。
 私は歴史研究者として「『ストゥルルンガ・サガ』における教会堂」という一文を寄せた。このサガは、キリスト教化から2世紀が過ぎた13世紀を舞台とし、多くの紛争を描いている。そこにおいて、教会堂は人や物の避難所として使われる例が多く、必要に迫られれば堂内での流血もありえはするものの、聖なる場所として尊重されていた様が見て取れる。



Share On