一橋教員の本

保険法解説 : 生命保険・傷害疾病定額保険

 
保険法解説 : 生命保険・傷害疾病定額保険  

保険法解説 : 生命保険・傷害疾病定額保険

 山下友信, 米山高生
有斐閣   2010年4月刊行
ISBN : 9784641135666    本体7,600円+税
 刊行時編著者所属 : 米山高生(一橋大学大学院商学研究科)

著者コメント

 この4月から保険法が施行された。これまで、保険契約法は商法の中に規定されていたが、約100年ぶりの改定作業の結果、単独法として一昨年の6月に成立し、今回の施行となったわけである。商学研究科では、第一生命・第一生命経済研究所寄附講義による産学協同研究会を立ち上げ、法制審議会で立法過程のうちから、保険法に関する研究を重ねてきた。編者のひとりの米山は非法律系の委員として法制審議会保険法部会に参加したこともあり、第一生命の実務家に手伝っていただきながら、幹事としてすべての研究会に参加した。また幸いにも東京大学の山下友信教授(保険法部会座長)にアドバイザーとなっていただくとともに、保険法部会の事務局である萩本修管理官(当時は参事官)にも参加していただき、産官学の理想的な研究会となった。研究に参加された皆様の名前をここにすべて挙げることはできないが、全国から有数の保険法研究者の先生方にお集まりいただき執筆していただいた結果、現時点で望みうる限り最高の「保険法解説」が上梓できたものと自負している。この解説書のユニークな点は、研究会の性質上、保険法学、保険実務、そして保険理論の三つの観点を取り入れて記述していることである。私が編集分担をした、保険理論の部分では、最近の保険理論をできるだけ明快に記述することに心がけたので、法律畑の方にも一読いただきたい。ともあれ、この本が、4月に施行された保険法の正しい解釈の指針となり、健全な保険契約ルールの普及に少しでもお役に立てることができれば、寄附講義の共同研究を組織した一人として嬉しい限りである。



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