連携内容

DBJ設備投資研究所との共同研究

研究題目 概要 担当研究者
中国企業の資金調達、ガバナンス、設備投資行動  中国の経済発展の原動力の一つである企業部門の資金調達、ガバナンス構造そして企業行動およびパフォーマンスを、マイクロデータを用いて分析する。主要な観点は次の通りである。
1)資金調達の特徴は何か。主要な資金ソースは、負債か株式か、あるいは内部資金か。
2)国営企業と民間企業とで、企業行動やパフォーマンスにどのような違いがあるか。コーポレート・ガバナンスと企業パフォーマンスとの間には、いかなる関係があるか。
3)設備投資の決定要因としては、どのようなものが考えられるか。また、設備に資金制約はどの程度存在するか。
 これらの分析を通じて、中国企業の発展のメカニズムを探るとともに、持続的発展の可能性および制度的改革の必要性などについて考察する。
花崎正晴

劉 群

大学院商学研究科院生
為替レートと企業価値  日本の企業経営において、為替レートの変動の影響をどのように管理するかという問題は極めて重要である。国内外の市場での海外製品との競争激化や生産・販売体制の海外移転、クロスボーダーのМ&Aなど企業活動のグローバル化が進む中で、為替レートの変動が企業利益やキャッシュフローに及ぼす影響は大きくなっている。
 本研究は為替レートの変動と企業価値との間にどのような関係があるか、また企業の貿易活動の特性や為替変動に対する抑政策がどのような影響を及ぼしているかを、2000年以降の日本の上場企業に係るパネルデータを用いて実証的に分析するものである。為替レートの変動と企業価値に関する研究は古くから行われているが、日本企業に関する実証分析はそれほど多くなく、また企業の海外活動の特性やヘッジ取引といった要素を取り入れた研究は少ない。本研究は、こうした点を踏まえながら、比較的新しい2000年代以降のデータを用いて分析することで、貿易取引の重要性が増している日本企業の海外展開への示唆を得ることを主眼としている。
小川英治

品田直樹
(日本政策投資銀行財務部/設備投資研究所)

岡本弦一郎
(日本政策投資銀行設備投資研究所)


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