一橋大学

学生・教職員各位

2021年度秋学期の授業開始にあたって

2021年度春・夏学期は、対面授業とキャンパスの持つ教育効果を確保する観点から、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に万全を期しつつ、対面授業とオンライン授業を併用して授業を実施してきました。この間の学生・教職員の皆さんの徹底した感染拡大防止の取組や感染等情報の速やかな報告のおかげもあり、これまでのところ、授業や部活動・サークル活動自体を原因とする感染事例は確認されていません。
また、社会情勢に目を向ければ、ワクチンの有効性は明確ではあるものの、特にデルタ株に対しては万能ではないとの指摘や、我が国においてすべての希望者がワクチン接種を終えたとしても、社会全体が守られるという意味での集団免疫の確保は困難だとの指摘がなされる一方で、ワクチン接種が進む中で今後の日常生活の在り方についての議論もはじまっています。
これらの学内外の状況を注視しながらも、本学が今後も現在の授業実施体制を継続していくために、学生・教職員の皆さんへ、特に協力をお願いしたい点をお伝えします。

①　会食等は控えてください。
本学の感染事例を分析すると、会食又は家庭内での接触が要因と思われる感染がほとんどです。飲酒を伴う懇親会や長時間に及ぶ飲食等は、感染リスクが高まります。変異株が猛威を振るう中、軽率な行動から学内感染が拡大し、授業の実施方針に大きな影響を及ぼす可能性があることを肝に銘じ、本学の全ての構成員は、会食や大人数・長時間の集まりは控えてください。また、体調不良の際には通学・通勤を控え、東京都発熱相談センター（TEL：03-5320-4592）に連絡してください。

②　速やかに大学へ報告してください。
大学で感染拡大防止の取組を適切に進めていくためには、感染者と濃厚接触した者が学内にどの程度いるのかなど、感染者の発生時に丁寧に確認をしていく必要があります。感染者や濃厚接触者となった場合、又はその疑いがある場合は、必ず速やかに学生は保健センター（TEL：042-580-8172）に、教職員は所属部局に報告してください。これらの情報の利用は、感染拡大防止に必要な措置を講じるために限り、他の学生・教職員等に提供・漏えいすることはありません。個人情報は厳重に守ります。また、感染者や濃厚接触者になったことをもって大学が不利益な取扱いを行うことはありませんので、安心してください。
特に、部活動・サークル活動等の団体内での感染者発生時に、活動停止措置を恐れて報告を行わない、その結果、感染拡大防止の対応が遅れ感染が広がる、という事案の発生を懸念しています。このようなことが起こらないよう、引き続き感染者や濃厚接触者となった場合、又はその疑いがある場合は速やかに報告してください。なお、団体内において感染者の発生を把握していたにもかかわらず、報告を怠った場合には、大学として厳正に対処します。

③　感染予防対策を引き続き徹底してください。
本学は、東京都が行うワクチン接種推進の取組に会場提供校として全面的に協力しており、兼松講堂にて接種を行った本学学生・教職員等は、約四千人（うち、学生は三千人強）となっています。しかしながら、ワクチンを接種したとしても感染が生じる、いわゆる“ブレークスルー感染”（ワクチン接種後の感染）が一定程度生じると考えられています。このため、ワクチンを接種した人も未接種の人も引き続き感染予防対策を継続してください。具体的には、「３つの密（密集・密接・密閉）」や感染リスクが高まる「５つの場面」の回避、マスクの着用、適度な換気、石けんによる手洗いや手指消毒用アルコールによる消毒の励行などです。
また、ワクチン接種は、本人の希望に基づくことが前提です。周囲の圧力で接種を強制されるようなことや、接種の有無で不当な扱いがなされることはあってはなりません。したがって、本学では接種の有無で各種対応に差異を設けることは基本的にありません。

今後も、対面授業とキャンパスの持つ教育効果を確保する観点から、対面授業を積極的に展開しつつオンライン授業も適切に活用するなど、様々な工夫を講じて学修機会の確保に引き続き取り組んでいきますが、今後の学内外の感染状況（例えば、学内でクラスターが複数同時発生する、教育研究又は課外活動が原因と推定される感染事例が多数確認される）によっては、対面授業とオンライン授業の割合を変更する、あるいは、活動指針のレベルを引き上げ、授業や業務等の実施形態を変更する可能性があります。その場合には別途お知らせしますが、いつでも変更が生じる可能性があることについてご留意ください。

副学長（危機管理担当）大月康弘
副学長（教育担当）青木人志
副学長（学生担当）稲葉哲郎

首相官邸HPより	新型コロナウイルス感染症対策推進室（内閣官房）HPより