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2009一橋大学・中国人民大学共同シンポジウム「世界不況と日中の役割」を開催

一橋大学と中国人民大学は10月31日、中国人民大学の逸夫会堂で「2009一橋大学・中国人民大学共同シンポジウム――政界不況と日中の役割」(主催:一橋大学、中国人民大学/特別協賛:みずほフィナンシャルグループ/協賛:中国人民大学経済学院、中国人民大学深セン研究院、北京長安投資集団有限公司)を開催した。

開会に先立ち、一橋大学の山内進・副学長、中国人民大学の袁衛・常務副学長、みずほコーポレート銀行の中澤幸太郎・執行役員中国営業推進部長が挨拶した。

袁副学長は「中国人民大学と一橋大学は長期にわたり、経済、法学、商学、社会学の分野で様々な協力を行ない、大きな成果をあげてきた。今回の共同シンポジウムは、中日の友好協力が脈々と続いていることの現れと言える。本フォーラムは、世界経済危機の状況下で、各国が地域協力を強化し、バランスのとれた世界の実現を目指すことが必要であるというメッセージを伝達することになるだろう」と述べた。

山内副学長は「一橋大学も中国人民大学も人文社会科学をメインとする高等教育機関であり、今回のシンポジウムの開催は、日中文化交流のモデルになるだろう」と語った。

また、国家開発銀行顧問で全国政治協商会議委員の劉克箇氏、国家外貨管理局副局長の王小奕氏、国務院発展研究センター・社会発展研究部副部長の林家彬氏も列席した。

午前の基調講演では、日中双方がそれぞれ世界経済危機や日中両国への影響について、また、日中はいかに協力を強化するかをテーマに討論した。具体的な講演者とテーマは次の通り。

  • 一橋大学商学研究科教授 清水啓典氏 「世界金融危機後の金融規制と日中の役割」
  • 元中国証監会主席 劉鴻儒氏 「世界金融危機と中国金融政策
  • みずほ総合研究所市場調査部長 長谷川克之氏 「世界的金融危機と日中の金融・経済」
  • 中国石油天然ガス集団公司資本運営部主任 于毅波氏 「現在の中国経済が直面する課題と対策」
  • コマツ顧問 安崎暁氏 「世界不況後のグローバル企業発展の方向」
  • 中国人民大学経済学院教授 黄衛平氏 「グローバル時代のサブプライム危機と中日の対応策」
  • 国際協力銀行総裁兼CEO、元一橋大学教授 渡辺博史氏 「アジア金融協力」

午後のパネル・ディスカッションでは、一橋大学商学研究科の三隅隆司教授と中国人民大学経済学院の陳建教授が共同モデレータとなり、基調講演者による討論と、会場との質疑応答が活発に展開された。
閉幕式では、中国人民大学経済学院の楊瑞龍院長と一橋大学商学研究科長の小川英治教授が総括を行った。