地方自治体における子育て支援拡充の構造

本研究では、地方自治体において、子育て支援が拡充する要因や背景、支援が形成される過程に焦点を当て、地方自治体における子育て支援拡充の構造を明らかにすることを目的とする。研究方法として、行政文書の分析、自治体職員へのインタビュー調査、子育て世帯と支援現場の支援者へのインタビュー調査を実施する。これらの手法をとおして、多様なアクターの子育て支援における認識や実態を把握する。本研究において、子育て支援が拡充する/しない背景や要因、支援が形成される過程に着目して、子育て支援拡充の構造を明らかにしようとする点や、政策形成を担う自治体職員を対象に、彼らの規範意識にも焦点を当てる点は、先行研究に対して独創的だといえる。また本研究は、従来の社会学的研究を超え、政策形成にも貢献できる研究として位置づけられる。そのため本研究が完成したときには、学術のみならず、政策現場へのインパクトも期待される。