日本のファミリー企業に関する実証研究
本研究では、日本の全上場を対象とし、各企業の創業者、十大株主と役員に関連する情報から、ファミリー企業の判断を行うことで、ファミリー企業に関するデータベースを構築している。データベースに基づいて、まずはファミリー企業と非ファミリー企業と比べて、業績上、投資戦略上またはガバナンス上どのような差異があるのかについて確認する。また、ファミリー企業に注目し、支配の形態、支配の程度と支配の世代からそれぞれのサブサンプルに分けてから、どのようなタイプのファミリー企業が優れているのかを明らかにしたい。それ以外に、特に非財務情報の重要な一つであるSDGsの観点からファミリー企業の情報開示の質について検証したい。
本研究では、独自なデータベースを構築しているために、学術的な貢献があると期待している。また、一連の検証を通じて理論の正確さへ証拠を提供しつつ、企業の利害関係者へより明確な情報の提供が期待している。
