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各複合領域コースの概要(コースのねらい・趣旨)

3大学間共通コース(東京医科歯科大学、東京工業大学、一橋大学)

1.総合生命科学コース

人間は生物学的な存在であると同時に社会的存在でもあることはいうまでもない。また、近年の生命科学の進歩は著しく、人間のゲノム解析もほぼ終了した中で、社会との関わりなど、広い視野をもつ人材が強く望まれている。
本コースでは、生命現象の基本とその応用、さらには人間の社会的存在を支える社会科学的な側面、特に法律的な側面ならびに言語・心理学的な側面について講義を行う。基礎医学・生物学的な面から、発生学・細胞生物学・分子生物学などに加えて、解剖学・生理学、あるいは脳の世紀を迎えて発展の著しい神経科学の講義を実施する。また、生命工学の視点からは、ゲノム情報・遺伝情報の基礎とその応用について講義を行う。これらの講義を通じて、生物・生命について考究する。加えて、医療と法律との関連について講義する。特に憲法・民法・刑法といった法律や生命倫理学からみた生殖医療などについての講義を行う。さらに、臨床医学の分野については、癌に関する基礎と臨床や法律との関連の深い救急医療などに関して講義を実施する。
このようなコースを開設し、医学・歯学・理学・工学・法学・社会学を横断する知識を有する人材の育成を図る。

2.海外協カコース

21世紀の海外協力(および技術開発)においては、海外に対する広い視野と見識及び卓越した専門技術を習得した人材が不可欠である。もとより、このような人材を育成する努力は各大学で行われているが、3大学が協力することにより、さらに幅広い見識及び開発協力を有する人材を育成することを目的とする。
すなわち、理工学、社会科学、医学・歯学のいずれかのべ一スを持つ学生が、本コースにより他分野の素養と海外に対する広い視野、見識を身につけることを可能にする。

3.生活空間研究コース

人類はその長い歴史の中で、様々な危険から自分たちの生命と財産を守るための生活空間を構築してきた。飢餓の恐怖から脱出したかに見える現代人はさらに一層の生活空間の快適化を求めているが、同時に現代文明の発達に伴い生成された副産物の逆作用の危険に直面してもいる。 日本の現状に目を向けるならば、国土の保全、都市の開発、住居の建築と維持管理、交通の計画と管理、衛生と健康の改善と管理など、生活空間の安全化と快適化に関与する経済活動や就業人口がきわめて膨大なものであり、私たちが、供給できる資金や人的エネルギーの相当大きな割合をそれらに振り向けていることは間違いない。しかしながら、残念なことに、私たちはそうした資金や人的エネルギーの投下量に見合った「安心」、「快適さ」、「満足感」を獲得しているとは言いにくい。複雑化し、高度化しつつある現代社会は専門家たちの専門領域を越えた協働を不可欠のものとしているし、そうした協働の基盤となる複合領域的な性格の知識、スキル、意志決定力をこれらの専門家たちが具備することが必要とされてきている。 例えば、物質的な自然の状況に加え、歴史、文化、産業、住民の健康、自治体の財政など地域社会の全体構造をふまえてもっとも望ましい開発計画を策定し、実行しうる土木技術者、といった存在はその一例であろう。 生活空間コースは、土木工学、衛生学、公共システムに関する経済学・経営学、地域・都市と人口・労働に関する社会学・経済学などの異なる専門領域の専門家の交流と協働により、安心、安全、快適な生活空間の創造に貢献しうる知識とスキルと決断力を持つ人材の育成を目指している。

2大学間コース(東京医科歯科大学、東京工業大学)

4.医用工学コース

工学系の学生には医学の基礎知識を、医学系の学生には工学の基礎知識を学ばせ、医用マイクロマシン、医療用ロボット、ドラッグデリバリィシステム、人口臓器、人口血液、人工骨、医用材料、医用計測などの先端テクノロジーに対する知識、関心を呼び起こし、仮題追求型の実際的研究者、技術者の下地を作る。

2大学間コース(東京工業大学、一橋大学)

5.科学技術と知的財産コース

科学技術の発展には、技術開発の環境を整えるとともに、開発された技術について、特許権等の知的財産権による保護が必要である。また、先端科学技術については、従来の知的財産権の法的保護の枠組みで捉えられないものがある。技術もしくは法律の専門を目指す学生も、科学技術が知的財産であるという認識を持つことが今後ますます重要になると考えられる。 そこで、本コースでは、先端科学技術の現状とその知的財産権としての保護に関して、理論上と実務上の問題を多角的な視野から学び、知的財産の重要さを理解することを目的とする。そして、このような理解を通じて、科学技術と知的財産という従来区別されてきた専門領域から、いわば"発明する側"と"活用及び保護する側"の視点を持った、複合的な知識と思考を持った学生が育つようになると考えられる。 さらに、科学技術の急速な変化や国際性に配慮する必要があり、本コースでは、最新のバイオやインターネット技術についても実例を取り上げながら講義を行う。 両大学の学生のうち、将来の進路として、弁理士や知的財産分野で活躍する企業人を目指す学生、科学技術の分野を専門とする法曹を目指す学生に対して、技術ならびに法律の側面から必要となる内容の講義を開講する。

6.技術と経営コース

科学技術の第1の役割として、経済社会基盤と新産業の創出が位置づけられているように、今日、ビジネスと密接な関係を持った科学技術が求められている。一方、IT革命やヒトゲノム計画に代表されるように、ビジネスの側からも科学技術の全体像を見通せる人材の育成が求められている。 本コースは、数理、情報、システム、エンジニアリングといった理工系、と、マーケティング、流通、国際金融、会計といった経済・商学系の強みを活かし、ベンチャーに見られる新産業の創出を可能とする、21世紀を担う人材の育成を目的としている。

7.文理総合コース

文系の一橋大学と理系の東京工業大学のメリットを生かし、一橋大生に東工大の主として数理系科目及び社会科学系科目を履修させるとともに、逆に東工大生には一橋大の文系の専門科目を履修させることにより、文理の総合的かつディシプリナリーな専門教育の機会を広げることを目的とする。数理経済系、政治系、法律系などのサブコースを設け、それぞれに文理の垣根を越えた幅広い視野を持った人材を育成する。 まず、経済分析と数理的解析の融合を図る数理経済系サブコースからスタートする。

2大学間コース(東京外国語大学、東京工業大学)

8.国際テクニカルライティングコース

近年の急速で著しいグローバル化、ボーダーレス化の進展に伴い、企業の海外進出のみならず産業の国際的再編が日常的に行われる時代が到来している。技術者にとっても外国語の文献を読む能力だけでなく、最新の技術情報を論文や仕様書として発信し、成果を発表し外国語で交渉できる能力が必須となってきている。また、技術者と一緒になって、技術言語を理解し、外国事情に通じ、外国語を駆使できるエキスパートとしての産業人の養成も強く求められている。 このコースでは、こうした産業界から強く求められている国際的エンジニア、及びテクニカルライターを養成し、グローバル化された国際ビジネスのエリアに優れた人材を供給することを目的とする。 このコースのコアカリキュラムとしては、実用性の高い外国語能力と工学の基本思想とに精通した専門家の養成を目指す。英語を中心とする国際語に精通するだけではなく、日本の産業界との結びつきの強い、アメリカ、アジア、ヨーロッパ、南米の各外国語及びそれらの地域の文化や事情にも通じた国際人の養成を行う。同時に、少なくとも工学の主要分野の概論修得を必須とする。

2大学間コース(東京医科歯科大学、一橋大学)

9.医療・介護・経済コース

21世紀にあるべき医療制度、医療介護システム、社会システム、福祉システム及び相互の関連について学ぶコースである。巨大化した従来の医療制度や福祉システムの再点検、再構築は目下の急務となっており、学際的な学識を有し創造的な発想を持つ人材が求められている。
本コースでは医療、介護、福祉に必要な経済学、医学、歯学の基本について学び、多面的総合的な学識を併せ持つ人材を養成する。

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