社会学部

概要

多彩な開講科目、個性的な教員を擁する、社会科学の総合学部

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一橋大学の社会学部は、国立大学法人の中でただひとつの社会学部です。その英訳名Faculty of Social Sciencesが示すように、社会諸科学の幅広い総合を目指す「社会科学の学部」であり、「社会学(ソシオロジー)」に限定された学部ではありません。もちろん社会学は多様で広範な領域を含み、社会学部の大きな柱のひとつですが、社会学部ではそれ以外にもたくさんの学問を学ぶことができます。

もともと商法講習所以来、一橋大学は、商学や経済学を起点としながらも、社会や人間、歴史や文化といった多様な領域に目を向けることで、常に広い視野をもち多様なアプローチを通じて問題に取り組むという独自の学風を作り上げてきました。「社会科学の総合」という本学の理念を象徴するこの独自の学風を、社会学部は研究・教育におけるもっとも大切な要素として受け継いでいます。

社会学部の組織は六つの研究分野(社会動態、社会文化、人間行動、人間・社会形成、総合政策、歴史社会)をベースに編成されており、教員はそれぞれの研究分野に属して教育研究活動を行っています。多彩な開講科目、個性的な教員、少人数のゼミナールによる濃密な教育が社会学部の最大の特徴であり、女性スタッフ、また女子学生の多いことも特色です。

教育に懸ける社会学部の熱い思いは、『社会学部履修ガイド』の発行にもよく現れており、多彩な講義群の中からどんな講義をどのように履修したら良いのかをアドバイスするこの小冊子は、学生諸君に好評をもって迎えられています。

国際的に開かれた学部である社会学部は、教員も学生も海外とのつながりが深く、外国人留学生や、在学中に海外に留学する学生がたくさんいます。

また、社会学部は総合性、専門性、人間性、国際性といった基盤的能力の育成を通じて、企業人、公務員だけでなく、ジャーナリスト、教員、研究者など、多方面で活躍する人材を数多く輩出しています。

社会学部は現実への批判的関心と、旺盛な知的好奇心を持つ、個性的な学生を歓迎します。

カリキュラムの特徴

社会学部のカリキュラムは、段階的な編成と、分野ごとの編成という二重の原理で構成されています。段階的編成とは、カリキュラムが4年一貫の原理に従い、科目区分ごとの学習段階に応じて、学部導入科目(1年次)、学部基礎科目(2年次から)、学部発展科目(3年次から)に分類されていることを指します。学生は、まず入学すると学部導入科目として開講されている「社会科学概論Ⅰ・Ⅱ」(社会科学に通底する方法意識を育てる)や「社会研究の世界」(各専門分野の全体像を概説する)を履修します。そこで社会科学の手引きが与えられるとともに、双方向で対話型授業の「社会研究入門ゼミ」で知的好奇心が喚起されます。次いで2年次からは、専攻したい分野の基礎を学ぶ基礎科目、また、3年に進学してからはゼミナールに所属しながら、主として各種専門領域における高度な内容を取り扱う発展科目を履修することになります。

社会学部のカリキュラムの第2の編成原理は、6大分野による科目群の編成です。

社会動態研究分野からは、社会学・社会調査、国際社会学、言語社会学の諸科目が提供され、社会の構造と文化が、その動態(ダイナミクス)という側面から総合的に明らかにされます。社会文化研究分野からは、哲学、倫理学、社会思想史、文芸、言語に関係する諸科目が提供され、社会における知的、文化的活動が様々な側面から考察されます。人間行動研究分野からは、社会心理学、社会人類学、社会地理学の諸科目が提供され、人々の社会的実践がその社会的・文化的・地理的な文脈に照らして考察されます。人間・社会形成研究分野からは、教育社会学、スポーツ社会学、政治学の諸科目が提供され、人間の発達と社会の形成に対する総合的な認識と、そこで生じてくる諸問題に対する有効な解決策を構想します。総合政策研究分野から提供される諸科目は、現代社会を構成する三つの社会的世界(公共空間・市場空間・生活空間)でいかにしたら労働者・市民が公正で幸福な生活を送ることができるかを考えるものです。歴史社会研究分野が提供する科目は、過去の出来事を復元・認識するための史料操作の方法を学ぶことができるだけでなく、その方法に基づき地域と時代の歴史を探究します。

こうした二つの編成原理の下で様々な諸科学が提供され、学生の皆さんはそれらを自らの計画に従って履修していくことが求められます。その際、『社会学部履修ガイド』に掲載されているキーワードは、各自がそれぞれの自主的な判断により学修計画を立てるための大きな指針となってくれるでしょう。現在、キーワードとして掲げられているのは、「文化」「言語コミュニケーション」「エスニシティ」「ジェンダー・セクシュアリティ」「国家・市民社会・公共性」「情報・メディア」「人権」「福祉・ケア」「グローバリゼーション」「環境」「経済・開発」「平和・紛争・暴力」です。そして、それぞれのキーワードに関連する科目の一覧も分かるようになっています。先ほど説明したカリキュラム編成の二つの原理が授業を縦軸に沿って配置するものだとしたら、これらのキーワードは授業を横軸に沿って並べてみるための案内役だといえるでしょう。学生の皆さんには履修計画を立てるに当たって、キーワードという横軸も大いに活用して欲しいと思います。

学部教育科目

学部導入科目(共通)

社会研究の世界、社会科学概論Ⅰ、社会科学概論Ⅱ、社会研究入門ゼミ

学部基礎科目

社会動態研究
社会構造論、社会学理論、社会調査論、社会調査法Ⅰ・Ⅱ、量的データ解析法Ⅰ、宗教社会学Ⅰ、国際社会学Ⅰ・Ⅱ
社会文化研究
社会哲学、社会思想、社会と文化、ことばと社会
人間行動研究
社会心理学Ⅰ(社会的分野)・Ⅱ(心理的分野)、マスコミュニケーション基礎論、社会人類学総論、社会人類学特論、地球社会の課題(南北問題の基礎)、地球環境論Ⅰ・Ⅱ
人間・社会形成研究
教育社会学、教育の歴史、スポーツ社会学の基礎、政治学、政治史、政治思想
総合政策研究
社会政策概論、生活保障論、雇用関係Ⅰ・Ⅱ、人間環境論、環境デザイン論
歴史社会研究
社会史方法論、社会史史料講読Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、日本社会史総論、アジア社会史総論、ヨーロッパ社会史総論、アメリカ社会史総論
科目群外講義
社会科学の日本語上級Ⅰ・Ⅱ、ジェンダーと社会、現代労働組合論(連合寄附講義)、English Skills for Social Sciences、Social Sciences in English A・B-1・B-2

学部発展科目

社会動態研究
社会変動論、社会調査特問、社会調査特別演習、量的データ解析法Ⅱ、地域・都市社会学、家族社会学、宗教社会学Ⅱ、国際政治社会学、国際社会と文化、国際社会の課題
社会文化研究
現代哲学、社会倫理学、哲学各論、社会哲学原典講読、社会思想史、社会思想史各論、社会思想史原典講読Ⅰ・Ⅱ、言語社会学、言語社会学特論、社会文化論原典講読
人間行動研究
コミュニケーション論、対人関係心理学、マスコミュニケーションの諸問題、教育心理学Ⅰ・Ⅱ、民族誌、人類学方法論、周辺社会の諸問題、地域研究(アジア・アフリカ)、国際開発論(国際協力の社会学)、社会開発論(開発と途上国社会)
人間・社会形成研究
教育課程編成論、教育研究法、教育政策、比較教育学、環境教育学、身体と教育、スポーツ問題の社会学、スポーツ文化論、スポーツと開発、身体社会史、比較政治、政治過程論
総合政策研究
ヘルスケア政策、社会福祉、産業・労働社会学、産業・労働調査、コミュニティ政策論、社会組織論
歴史社会研究
日本思想史特論、日本社会史特論、アジア思想史特論、アジア社会史特論、ヨーロッパ社会史特論、アメリカ社会史特論、現代史特論
科目群外講義
ジェンダー論、労働とジェンダー、ジェンダーとセクシュアリティの心理学、ジェンダー特論、ジャーナリズム実践論Ⅰ・Ⅱ(朝日新聞寄附講議)、 デジタルメディアの実践Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ、社会科学における情報技術とコンテンツ作成Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ(ニフティ株式会社寄附講義)

教員免許

教育職員免許法に定める所定の単位を修得し、本学部を卒業した者は、以下の免許状を取得することができる。

  • 中学校教諭一種免許状(社会)
  • 高等学校教諭一種免許状(地理歴史、公民)
  • 中学校・高等学校教諭一種免許状(英語)

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