一橋教員の本

幻の東京オリンピックとその時代 : 戦時期のスポーツ・都市・身体

 
技術連携の経済分析  

幻の東京オリンピックとその時代 : 戦時期のスポーツ・都市・身体

 坂上康博, 高岡裕之編著
青弓社   2009年9月刊行
ISBN: 9784787220363    本体4,000円+税
 刊行時編著者所属 : 坂上康博(一橋大学大学院社会学研究科)

著者コメント

 1940年に開催が予定されていた東京オリンピック。しかし、その開催は日中戦争の影響によって幻となり、オリンピック関係の工事も、戦争による必要物資不足を理由にすでに中止に追い込まれていた。競技場の建設などは不可能となり、さらに太平洋戦争が始まると、野球などの外来スポーツが弾圧されていく。
 スポーツにとっての「暗黒時代」の始まり――誰もがそう思っていた。ところが、事実はそんなに単純ではない。たとえば、競技場についていえば、むしろ東京オリンピックの返上後に大規模な総合的スポーツ施設などの建設が、国家政策をバックに進められていくのである。
 従来のイメージとの大きなギャップ! 本書は、その衝撃を出発点としながら、戦時期のスポーツの実像に迫ろうとした計12人による論文集である。



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