一橋教員の本

知財創出 : イノベーションとインセンティブ

 
 

知財創出 : イノベーションとインセンティブ

 スザンヌ・スコッチマー著, 青木玲子監訳, 安藤至大訳
日本評論社   2008年3月刊行
ISBN:9784535514560   本体3,800円+税
 刊行時監訳者所属 : 青木玲子(一橋大学経済研究所)

監訳者コメント

実際の例を通して、イノベーションを取りまく環境とそれを促す制度を経済学の手法で紹介・分析する入門書です。エジプトの公務員主導のイノベーション制度にはじまる歴史的諸制度の紹介、法律家以外の人のための知的財産入門から、特許制度と競争法、ライセンスとジョイントベンチャー、産学官連携、インターネット、WTOと知財などの最先端トピックまでミクロ経済学的に説明しています。かつてはイノベーションには素人であった理論学者だからこそ書けるイノベーションの解説書になっています。学部生向けやロースクールでの講義を生かして、ミクロ経済学の基礎的知識で理解できるようになっています。一方、イノベーションの経済学的とらえ方や知的財産以外のイノベーション制度の再考など、本格的に研究をしたい人、している人にも刺激的な内容も含まれています。第12章は日本語版専用の日本のイノベーション制度の紹介で、日本初の知財知訴訟、明治政府によるTRIPS的外交政策、職無発明制度などが紹介されています。(青木玲子)



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